新入社員によくある悩みとは? 後編|配属後の悩みと企業ができる解決策を解説

新入社員の悩みは、内定後、新入社員研修中、配属後と、時期によって大きく変化します。こうした悩みを放置すると、モチベーションの低下や早期離職につながる可能性もあります。 前編では、内定後・新入社員研修中に感じる悩みと解決策について、ご紹介しました。

後編の本記事では、配属後の悩みと、悩みを解決するために企業ができる施策をご紹介します。
新入社員が抱える悩みを理解し、早期に不安を取り除くことで、成長や定着を支援するためのヒントとして、ぜひ参考ください。
※本記事は、弊社新入社員アンケート調査結果と、弊社社員のインタビューをもとに作成しています

目次
    Webマーケティング | 小宅 麗

    Webマーケティング

    小宅 麗

    人材育成や組織の成長に興味を持ちBConに入社。営業を経験後、現在はWebマーケティングを担当。サービスページやコラム・事例などのコンテンツ制作、新入社員アンケート調査の企画・運用、メルマガ発信を通じて、人材育成・組織開発に関する情報発信に取り組んでいます。

    前編「新入社員によくある悩みとは? 前編|内定後・新入社員研修中の悩みと企業ができる解決策を解説」の記事は以下からご確認いただけます。

    配属後によくある悩み

    新入社員研修が終わると、新入社員はそれぞれの職場へ配属されます。 この時期になると、研修中のような「同期との比較」や「研修についていけるか」といった悩みだけでなく、実際の仕事や職場での人間関係に関する、より具体的な悩みが増えていきます。

    特に配属後は、上司や先輩から仕事の指示を受ける一方で、分からないことを気軽に相談できる関係性の人が身近にいません。そのため、新入社員は「仕事がわからない」「相談できない」「人間関係が不安」「周囲と比較してしまう」「将来が見えない」といった悩みを抱えやすくなります。

    また、こうした悩みを抱えたまま放置すると、成長実感や仕事への意欲が低下し、早期離職につながる可能性もあります。そのため、配属後のフォローは新入社員育成において非常に重要なポイントです。

    仕事の内容・業務遂行に関する悩み

    配属後に最も多い悩みの一つが、仕事内容や業務遂行に関する悩みです。

    • 仕事の進め方(具体的な方法論)がわからない
    • なぜその仕事をするのか背景や目的、仕事の意図がわからない
    • 何を優先して進めればよいかわからない
    • ミスが多く、自信をなくしている
    • 仕事を覚えるスピードが遅いと感じる
    • 業務量が多く、ついていけない

    研修中は与えられた課題に取り組むことが中心でしたが、配属後は実際の業務を担当するようになります。そのため、「何をすればよいのか」だけでなく、「なぜその仕事を行うのか」「どのような優先順位で進めるべきなのか」が分からず、戸惑う新入社員も少なくありません。

    特に近年の新入社員は、背景や目的、具体的な仕事の進め方を理解することで安心して行動できる傾向があります。そのため、仕事の意図が十分に伝わらないと、不安や迷いにつながることがあります。

    質問・相談への悩み

    質問や報連相に関する悩みも非常に多く見られます。

    • 以前教わったことを再度聞いても良いのか
    • これを聞いても良いのか、常識と思われないか心配
    • 忙しそうで話しかけられない
    • フィードバックをうけた後は話しかけづらい
    • 報告・連絡・相談のタイミングがわからない
    • 質問文や相談内容がわかりやすいか、先輩に送る前にAIに確認してしまう
    • コミュニケーションが得意でないのでチャットや電話を極力避けたい

    実際には、多くの新入社員が「質問したい」と思っています。しかし、「迷惑をかけたくない」「能力が低いと思われたくない」という気持ちから、相談をためらってしまうケースも少なくありません。 その結果、一人で抱え込み、さらにミスや不安が増えてしまうという悪循環に陥ることがあります。

    人間関係・職場適応に関する悩み

    職場へ配属されると、人間関係や職場への適応に関する悩みも増えていきます。

    • 職場の雰囲気になじめない、雑談に入れない
    • 先輩との距離感がわからない
    • 同期がいないため不安
    • 自分から話しかけることが苦手
    • 気を遣われ過ぎていないか心配
    • 先輩が厳しい
    • 周囲に気を遣いすぎて疲れる
    • 上司や先輩との考え方の違いに戸惑う

    学生時代は同世代との関わりが中心だった人も多く、年齢や価値観の異なるメンバーと働くことに戸惑う新入社員もいます。 また、「早く職場になじまなければならない」と考えるあまり、必要以上に周囲へ気を遣い、疲れてしまうケースもあります。

    自己評価・比較による不安

    配属後しばらくすると、同期との比較や自己評価に悩み始めます。

    • 同期と比べて成長が遅い気がする
    • 優秀な先輩が同じチームにいるとプレッシャーに感じる
    • 理想と現実のギャップに苦しむ
    • できない自分と思われたくない(失敗したくない)
    • 周囲からどう評価されているかわからない
    • 努力しているのに成長を実感できない
    • 期待に応えられていないと感じる
    • 失敗ばかりで落ち込む

    配属後は、自分の成果や能力が見えやすくなる時期です。そのため、同期や先輩と比較し、「自分だけ成長できていないのではないか」と不安を感じることがあります。 また、失敗を恐れるあまり挑戦できなくなったり、自信を失ったりするケースも少なくありません。

    キャリア・将来に関する悩み

    キャリアや将来に関する悩みは、配属後半年〜一年頃から増えやすい傾向があります。

    • この仕事が自分に向いているかわからない
    • 今の配属先でよいのか不安
    • 将来どのようなキャリアになるのか見えない
    • 思い描くキャリアになれるかわからない
    • やりたい仕事とのギャップを感じる
    • この会社で成長できるのか不安
    • 他社の友人と比較してしまう

    配属当初は目の前の仕事を覚えることに精いっぱいですが、仕事に少し慣れてくると、自分の将来やキャリアについて考える余裕が生まれます。 その結果、「このまま今の仕事を続けていて良いのだろうか」「自分が思い描くキャリアを実現できるのだろうか」といった悩みが生じやすくなります。

    配属後の悩みを解決するために企業ができること

    配属後の新入社員は、仕事、人間関係、将来への不安など、さまざまな悩みを抱えています。
    これらの悩みを「本人の努力不足」と捉えるのではなく、職場全体で適応を支援することが重要です。特に配属後の数か月は、その後の定着や成長を左右する重要な時期といえるでしょう。

    ここでは、企業が取り組みたい施策をご紹介します。

    上司や先輩、OJTによる適応支援

    仕事の進め方や業務遂行に関する悩みを解決するためには、上司や先輩、OJTトレーナーによる支援が欠かせません。新入社員がどこでつまずいているのかを把握し、定期的な対話を通じて課題を解決していきましょう。

    昨今の新入社員は、「まずはやってみる」よりも、「なぜその仕事を行うのか」を理解してから行動したいと考える傾向があります。そのため、仕事を依頼する際は、背景や目的、期待する成果まであわせて伝えることが重要です。

    また、成長機会を与えようとして業務を任せ過ぎていないか、反対に簡単な仕事ばかりになっていないかも確認しましょう。適度な挑戦と支援のバランスを取ることが、新入社員の成長を後押しします。
    もし教え方に不安がある場合は、OJTトレーナー研修などを活用し、育成スキルを高めることも有効です。

    心理的安全性のある職場づくり

    質問や報連相ができない、人間関係に悩んでいるといった課題を解決するためには、心理的安全性のある職場づくりが重要です。

    新入社員は私たちが思う以上に、「こんなことを聞いても良いのだろうか」「迷惑をかけてしまうのではないか」と不安を抱えています。そのため、質問や相談をためらい、一人で抱え込んでしまうケースも少なくありません。

    心理的安全性の高い職場では、安心して質問や発言ができるため、問題の早期発見や円滑なコミュニケーションにつながります。

    そのためには、
    ・質問を歓迎する姿勢を示す
    ・相談しやすい雰囲気をつくる
    ・意見や発言を否定せずに受け止める
    ・日頃から声を掛け合う
    といったことを意識し、職場全体で安心して話せる環境づくりを進めましょう。

    成長実感を持たせる工夫

    配属後の新入社員は、できるようになったことよりも、できなかったことに目が向きやすい傾向があります。
    しかし、実際には日々少しずつ成長しています。その成長を本人が認識できるよう支援することが大切です。

    例えば、毎日あるいは週に一度でも振り返りの時間を設け、
    ・何ができるようになったか
    ・どんな工夫をしたか
    ・どのような成果があったか
    を整理してみましょう。

    また、上司や先輩から「以前より報告が分かりやすくなったね」「お客さま対応が上達しているね」など、具体的なフィードバックを伝えることも効果的です。 成長実感を持てるようになると、自信や主体性が高まり、同期との比較による落ち込みの軽減にもつながります。

    キャリアパスを明確にする

    将来への不安を解消するためには、キャリアパスを見える化することも重要です。
    新入社員は、目の前の仕事に慣れてくると、「このままで良いのだろうか」「将来どのようなキャリアになるのだろうか」と考え始めます。

    そのため、
    ・どのようなキャリアパターンがあるのか
    ・どのような経験を積むと成長できるのか
    ・どのような研修や学習機会があるのか
    を分かりやすく伝えましょう。

    また、現在の配属先が合わないと感じている場合でも、社内にさまざまなキャリアの選択肢があることを示すことで、離職防止につながる可能性があります。

    新入社員フォロー研修による同期との交流

    配属後は同期と離れて働くことが多くなり、孤独を感じる新入社員も少なくありません。
    そのため、入社後半年程度を目安に、新入社員フォロー研修を実施し、同期と交流する機会を設けることも有効です。

    フォロー研修では、
    ・現在抱えている悩みの共有
    ・仕事の成功事例や失敗事例の共有
    ・今後の目標設定
    などを行うことで、互いに刺激を受けながら学び合うことができます。

    また、「悩んでいるのは自分だけではない」と実感できることは、大きな安心感にもつながります。 同期とのつながりは、新入社員にとって重要な支えの一つです。定着支援の観点からも、意図的に交流機会を設けることをおすすめします。

    まとめ

    本コラムでは、
    ・新入社員が内定後、新入社員研修中、配属後の各段階で抱えやすい悩み
    ・それぞれの悩みに対して企業ができる支援や取り組み
    を前編・後編の二部構成でご紹介しました。

    新入社員の悩みは、内定後の不安から、研修中の同期との比較、配属後の仕事や人間関係、キャリアへの悩みへと、時期によって変化していきます。

    また、同じ新入社員であっても、抱える悩みや不安は一人ひとり異なります。そのため、悩みが表面化してから対応するのではなく、それぞれの段階で適切な支援を行い、安心して相談できる環境を整えることが重要です。

    新入社員の早期育成や定着を実現するためには、人事担当者だけでなく、上司やOJTトレーナー、職場のメンバーが連携しながら継続的にサポートしていくことが求められます。

    ビジネスコンサルタントでは、新入社員の早期戦力化と定着を支援するさまざまな新入社員育成プログラムをご提供しています。新入社員育成にお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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