~コロナ禍を乗り越えるための知恵とエール~ 世界の専門家からのメッセージ④ ロン・リュエット氏

不確実なことに満ちている世界で、企業のリーダー、市民、政治家、医療従事者など皆が動揺しながらも、なんとか踏ん張ろうと努力しています。
BConでは多様な人たちと共に、それぞれの専門性や強みを活かし、力を合わせることで、人類が対処すべき難局を乗り越えていきたいと願っています。

そこで、特に私たちと関わりのある研究者や専門家からその知恵を、そしてエールを送って頂きました。
日本および世界の人々を勇気づける、または活動を方向付ける助けになるメッセージを発信していきます。

目次

    ロン・リュエット氏メッセージ

    危機的状況下で、リーダーが大切にすべきこととは?

    こんにちは。カリフォルニアにいるロン・リュエットです。私は長いことBConと仕事をしてきました。この機会をいただいて、皆さんに二つのことをお話したいと思います。

    一つは、いま私たちが経験しているような危機的状況で、リーダーが大切にしなければならないことは何か、ということです。

    このような危機を体験するとき、人は深い不安や怖れを感じます。自分は無力だと感じ、物事が自分の手にはおえないと思いがちです。でもこういうとき忘れないでいたいのは、自分にもできることがあるということ…私たちがどのように周囲の人たちとかかわるか、ということだけは、自分の意思で選択できるということです。困難なときにあっても、私たちはお互いを大切に思い、配慮しあい、お互いに寛大に接することができます。こんなときでも、耳を傾けることはでき、支えあうことができるのです。いま目の前にいる人を大切に思い、心から尊重しながら向き合うことによって、いまこの危機的状況の中でやらなければならないことに一緒に力を合わせて取り組んでいくのだという精神が生まれると、私は思うのです。

    もう一つお話したいのは、この危機が収束したあとに、新しく変わった世界において、リーダーは何を心がけないといけないか、ということです。

    今のこの体験が私たちに教えてくれているのは、人生の中でおりにふれ、予測不可能で、混乱したり恐れたりするような状況に直面するようなことは、避けては通れないものだということだと私は考えます。人生の大海を旅していく中で、ときおりは大嵐に見舞われることだってあるでしょう。こういう嵐を乗り越えるためには、まずは、強い共同体(コミュニティ)をつくりあげる必要があると私は考えます。強い船をつくること。そしてときには船と船をつなぎ合わせ、連帯を組んで行先を探っていくことも必要になると思います。

    あともう一つ大切なのは、大海や天候を完全に制御できるなどというのは不可能だ、ということを知ることです。また、永久に安全な港などというものもない、ということを忘れないことです。でも、私たちが一緒に力を合わせれば、素晴らしい冒険ができると思うのです。心を合わせれば、大きな悲しみを乗り越えることもできるはずです。そして一緒にいれば、素晴らしい友情も生まれるのです。

    結局のところ、私たちの人生の旅を意味のあるものにし、成功へと導くのは、質の高い人間関係だと私は思います。

    聴いてくださって、ありがとうございました。

    皆さまが素晴らしい冒険をされることを願っています。

    メッセージ者紹介

    ロン・リュエット氏

    アメリカを拠点に国際的に活躍するコンサルタント。企業や組織のトレーニングおよびトレーナー養成を手掛け、Fortune 500社に入る企業でのコンサルティングおよび教育の実績がある。

    集団力学研究の権威である故カール・ロジャースや、故ウィル・シュッツに師事し、職場での信頼関係や協働を構築し、個人・チーム・組織の生産性を向上するためのThe Human Elementアプローチの開発、展開に大きく貢献した。また同アプローチと、ハーバード大学で開発された交渉理論を統合した葛藤解決プログラム、Radical Collaborationの共同開発者。

    主な著作に、邦訳『コラボレーションの極意』(共著、春秋社)、邦訳『すべてはあなたが選択している』(前書き、翔泳社)、米出版『Where Freedom Begins: The Process of Personal Change』等。

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