エンゲージメント向上支援事例:サーベイが支える組織の課題解決力

賃貸マンションや戸建住宅の設計・施工を手掛ける朝日建設株式会社。半世紀以上にわたって地域に根付いた事業を展開し、着実に成長してきました。そして近年、多くの企業と同様に、働き方改革や採用難といった環境変化への適応を図るなかで、同社が目を向けたのは、管理職層の意識改革と次世代を担う人材の育成でした。
そこでBCon®とともに、全社員へのサーベイ(アンケート)を基盤に、エンゲージメント向上を軸としたプログラムを展開。複数の取り組みを継続することで、前向きな変化を生み出しています。
課題とソリューション
Before
- 建物をつくることに誇りを感じ、自らの責任を果たす社員に支えられてきたが、時間外労働の上限規制に伴う働き方改革、採用難といった環境変化に対応するうえで、管理職層の意識改革が期待されていた
- 中長期的な課題として、現場目線の強い管理職層から、次世代の経営を担う人材を輩出・育成することが期待されていた
- 「自らの役割、仕事をやり切る」という文化もあり、各建設現場での業務が多く物理的に会う機会も限定的だったため、一歩踏み込んだ話し合いや部門を横断した問題解決の取り組みが起こりづらかった
After
- 毎年のサーベイで社員の本音を捉え、課題に対して手を打ち、翌年の結果で施策の効果を確かめるサイクルが定着した
- 目の前の問題への逐次対処から、原因を話し合ってしくみを変える発想へ。幹部・管理職が中心となって、改善策を実行に移せるようになった
- 部署の垣根を越えて話し合う関係性が築かれ、助け合いや「会社を良くする」ためのコミュニケーションが生まれた
- さまざまな施策を重ねることで、社員の会社に対する信頼と期待感が高まり、エンゲージメントの向上、離職防止につながっている
背景と課題:「より良い組織」を目指して
朝日建設がBCon®との取り組みを始めた2021年、同社は必ずしも深刻な組織課題に直面していたわけではありません。しかし、BCon®の営業担当者やコンサルタントと対話を重ねる過程で、より良い組織づくりのための取り組みをスタートします。
同社が向き合っていたのは、建設業界をはじめ多くの組織が対応を迫られる課題でした。
外部環境の変化への適応
時間外労働の上限規制への対応が迫り、働き方の見直しは避けて通れないテーマに。また新規採用は年々難しくなっていました。人手不足が避けられない外部環境の変化に適応するには、同社の文化や価値観を理解している社員が退職することなく、より長く自社で活躍できる組織づくりが求められていました。
マネジメントにおける意識改革
組織・職場のあり方は、管理職の存在に大きく左右されます。特に建設業では入社から数年のうちに、現場監督として職人や現場作業員に指示を出す立場になります。経験を積むことで担当する現場の規模が大きくなりやりがいが高まる一方、自社以外の職場環境や、経営の視点を体系的に学ぶ機会は多くありません。朝日建設が次世代の経営を担うリーダーの育成を図るうえで、経営視点の啓発やマネジメント力の向上が必要だと考えられました。
社員の本音、感じていることを把握するしくみの確立
組織や職場の課題を的確に把握するためには、どのような方法が必要なのでしょうか。日頃からコミュニケーションが活発で、意見を交わしやすい職場であっても、本音や率直な思いを伝えることには少なからず心理的なハードルがあります。特に建設業では、現場を管理する部署の社員はそれぞれの現場に常駐しているケースが多く、本社へ出勤するのは月1回程度ということも珍しくありません。朝日建設でも、従業員が組織やキャリアについてどのような考えや思いを持っているのかを把握する手段が求められていました。
改善に向けたコミュニケーションの充実
社内には、仕事のやり方や仕事への向き合い方は先輩社員が自らの背中で示すものという、いわば「職人気質」の文化がありました。世代間の関係性に特段の問題は見られなかったものの、業務の忙しさや、各建設現場をまたいで顔を合わせる機会の少なさから、表面的な解決ではなく、課題の本質に踏み込むような話し合いや、部門を横断して課題に向き合う場は生まれにくい状況でした。
こうした状況において、ソリューションとしてBCon®がご提案したのは、サーベイ(アンケート)を通して組織の現状を把握し、一人ひとりが仕事に前向きに向き合える状態、すなわちエンゲージメントの高い職場・組織をつくるためのプログラムでした。
取り組み:サーベイを起点にした改善のサイクル
BCon®では、マネジメント層の意識改革、次世代の育成という期待を受けて、3か年を基本としたプログラムを提案。取り組みの起点となるのは、全社員を対象とする2つのサーベイ※でした。
2つのサーベイ
本プログラムのサーベイは、従業員が組織の活動をどう見ているかを測る「組織効果性サーベイ(OES/40問)」と、一人ひとりが自身のエンゲージメントをどう捉えているかを測る「エンゲージメントサーベイ(E21/21問)」を組み合わせています。
仕事のやりがいや職場の人間関係、将来の見通しなど、普段は口に出しにくい領域についても問いかけます。回答は匿名で、結果は部署や階層ごとの集計値として共有されるため、個人が特定されることはありません。結果レポートでは標準偏差による「ばらつき」が示されるため、たとえば特定の設問に対して「満足層」と「不満層」に2極化している、といった実情も捉えることができます。
>組織効果性サーベイ®(OES)について詳しくはこちらから
>エンゲージメントサーベイ(E21)について詳しくはこちらから
「診断して終わり」にしないための伴走
従業員のエンゲージメント向上は、今日の企業経営においてすでに重要な課題として認識されています。しかし、実際には施策の第一歩となるサーベイを「実施して終わり」になりがちで、具体的な改善施策の策定・実行まで進められない組織も少なくありません。
BCon®のプログラムでは、結果を管理職等に開示して話し合うサーベイフィードバックミーティングを組み込み、管理職が職場のメンバーを巻き込んで取り組む課題やテーマを決め、実践し、進捗を持ち寄る場までを設計します。サーベイによって得られた数値という「道具」と、それを用いて話し合う「場」。この2つが改善の実践を支えています。自分たちで取り組むべき課題を特定し、施策を実行して、翌年のサーベイでその効果を確かめる。継続的なサーベイは、職場の実態を細かに捉える視点を養います。そして思考停止せずに「なぜそうなっているか」を問い続け、数値の背景にある理由と向き合うことが、マネジメント力の向上にもつながっていきます。
このような課題の整理から実践・振り返りまでのサイクルを支援するプログラムとして、BCon®では「ポジティブ職場開発プログラム」を提供しています。
管理職層の強化を軸とした多様なアプローチ
マネジメントにおける意識改革、そして次世代の経営を担う人材の育成が期待されていたため、一連の取り組みにおける最初の対象は、管理職層でした。サーベイの結果を踏まえて、職場のメンバーを巻き込んで改善を進める役割を担うのも管理職でした。
初年度(2021年度)は、全社員へのサーベイで現状を把握し、結果を経営層と共有したうえで管理職向けのプログラムを開始。冒頭には社長講話の時間が設けられ、管理職への期待が直接伝えられました。参加者は「VIA診断」を通して自らの強みを整理し、さらに「部下の意欲を高めるマネジメントのあり方」を学習。職場での実践を経て、年末にはその成果を社長・役員向けに発表しました。
翌2022年度には、研修対象が中堅・若手・新入社員へと広げられました。2023年度からは管理職のうち次世代の幹部候補を対象に、公開講座と個別コーチングを組み合わせた育成を行い、さらに2024年度からは自社の目指す姿を描く「未来ビジョン策定プロジェクト」を展開しました。
また2023年度以降は、BMP、LEMS、ELP®といったBCon®の公開講座も活用。次世代幹部候補のなかから選抜メンバーが参加しました。公開講座は、業界、会社規模、年齢や経験値も異なる他社の受講者とともに学ぶ、いわば「他流試合」の場です。ケーススタディや受講者同士の相互フィードバックを通して多様な視点に触れる機会となり、社内での研修と組み合わせることで学びを深めることができます。
年度別の主な取り組み
全年度で「組織効果性サーベイ+エンゲージメント21診断+サーベイフィードバック」を実施
メンバー
新入社員
2021年度
全社員サーベイ組織効果性サーベイ(OES)+エンゲージメントサーベイ(E21)+サーベイフィードバック
管理職層ポジティブリーダーシップVIA診断+研修
2022年度
全社員サーベイ
管理職層ポジティブ職場開発プログラム
中堅社員中堅社員研修
若手社員2・3年目社員研修
新入社員新入社員研修
2023年度
全社員サーベイ
選抜メンバー公開講座・コーチングによる管理職育成コーチング+BMP※
管理職層ポジティブ職場開発プログラム
中堅社員中堅社員研修
新入社員新入社員研修
2024年度
全社員サーベイ
選抜メンバー未来ビジョン策定プロジェクトLEMS®※+研修+中間プレゼン
管理職層ポジティブ職場開発プログラム
中堅社員中堅社員研修
新入社員新入社員研修
2025年度
全社員サーベイ
選抜メンバー未来ビジョン策定プロジェクトCP診断+研修+コーチング+ELP®※+プレゼン
管理職層・選抜中堅社員ポジティブ職場開発プログラム管理職層・選抜中堅社員が合同で実施
中堅社員中堅社員研修
新入社員新入社員研修
2026年度
全社員サーベイ
管理職層所長クラスによる若手社員の育成体系づくりと人材育成プログラム
中堅社員中堅社員研修
若手社員若手研修
新入社員新入社員研修
※BMP、LEMS®、ELP®はBCon®が開催する公開講座です
年次を重ねるごとに、主な対象者を管理職から中堅・若手社員へと広げ、各層の課題や目標に応じたさまざまなアプローチで進められた「人」の育成。5年以上にわたる取り組みの成果は、大きく2つに整理できます。
1つは、サーベイを単なる現状把握で終わらせなかったことです。毎年の診断で組織の状態を可視化し、課題が見えた領域から優先的に手を打つ。職場では管理職がメンバーを巻き込みながら改善テーマを定め、翌年のサーベイでその効果を確かめる。こうして、朝日建設ではサーベイを起点にした改善のサイクルを組織に根づかせていきました。
さらに重要な成果は、部署や世代を越えた管理職同士の関係性とコミュニケーションのあり方が変化し、それに伴って組織における問題解決のアプローチが根本的に変わったことです。立場や部署の異なる管理職がサーベイという共通の材料を前に議論を重ねるなかで、目の前の問題への対処にとどまらず、原因にさかのぼってしくみを見直す。そうした向き合い方が部署をまたいで共有され、「会社をよくしていこう」という共通の思いのもと、さまざま課題への対処が進みました。さらに若手に向けた勉強会が自主的に始まるなど、次の世代へも広がりつつあります。
インタビュー:取り組みの成果とご評価
5年以上にわたる取り組みを、当事者はどう受け止めているのでしょうか。社内に起きた変化、サーベイという道具の使い勝手、そして社外のパートナーと組む意味とは?
BCon®のコンサルタントとともに施策を進めてきた代表取締役 中川様と、初年度から参加してきた管理職3名(営業部の寒河江様、工事部の杉山様、設計部の川田様)にお話を伺いました。
経営者の視点…人を動かし組織を変える、数字とプロの存在感
取り組みの基盤になる2つのサーベイについて、どのようにご覧になっていますか?
代表取締役 中川 秀樹 様
中川:私自身、当初はエンゲージメントという言葉をあまりよく理解していなかったところがあります。サーベイをやってみると、エンゲージメントに関わる各要素の状況が数字で出てくるので、具体性があって理解しやすい。前年と比較して、この指標が上がった・下がった。では、なぜ下がったのか。そこまで説明してもらえることに価値があります。2026年度からは、管理職向けの研修に参加している部長職にも見てもらうようにしました。もちろん自分の部署の数字を見てガクッとくる者もいますが、見せてよかった。言葉で指摘するよりも、具体的な数字を示されると、届くんですね。
社内には、どのような変化がありましたか?
中川:社内での研修や公開講座への参加で、まず管理職がポジティブな見方を身につけられました。何か失敗をしても、それを前向きに捉えるのか、後ろ向きに捉えるかで得られるものは違います。それから、一人ひとりが「自分の強みと啓発すべき点は何なのか」を理解する機会が得られた。こうした変化は、私が言うだけでも、社内だけの取り組みでも、なかなか起こせません。毎年末には社内で成果発表の機会を設け、社長や役員の前で、受講者が研修で得た学びや今後の行動指針などをまとめ、プレゼンを行います。ここでの発表が各社員の成長を感じる機会になっています。普段は発言の少ない社員も、実際にはしっかり考えていることが分かって、頼もしく思っています。
また継続的な研修をきっかけに、部署の壁を越えて話をする機会がつくられたことで、今まではなかったところにも交流が生まれました。建設現場に常駐していてなかなか社にいない工事部とも、営業や設計など他の部署と顔を合わせられる。お互いの悩みや考え方の違いを分かりあえたのは大きいですね。何か困ったときに助けに行くということは以前からありましたが、普段からフォローしあえる関係性は、実際の業務にもよい影響を与えています。
社員の定着については、いかがですか?
中川:取り組み以前と比べて、退職者は減少しています。特に、会社の要となる技術者が辞めなくなった。最近は、現場監督に直接声をかけてヘッドハンティングするような人材紹介会社も多いのですが、社員は残ってくれている。その一方で、私に現場経験者を紹介したいという営業も、もちろんあります。でも、今いる社員を育てる、成長できる環境をつくることを大事にしたい。その方針が実を結んでいると感じます。
研修以外にも、社員どうしの関係づくりに力を入れておられますね。
中川:年末の発表会の後は、ケータリングを頼んで懇親会を開いたりね。盛り上がって、なかなか終われないこともある。それから年2回、全社員と家族を招いたバーベキュー大会を開いています。4月は新入社員研修の最終日にもあたっていて、設営と調理は新入社員が担当し、それを先輩が手伝うことで、同期はもちろん、各世代、あるいは部署間のつながりを生む機会になっていると思います。
BCon®をパートナーとした取り組みを、5年以上にわたって続けた理由は何でしょうか?
中川:建設業において、最も大事なのは「人」、人間力なんです。建設業には特許のようなものがありません。材料も、技術も、あるいは業者さんや職人さんも、いわば自社の外から「お借りしたもの」。現場の監督は段取りを整えて、関わる人たちに指示を出し、1つの建物を作り上げていく。さまざまな協力を得て、よいものをつくる。人間力がなければできないことです。
具体的な業務についてはOJTで教えられます。でも、ものの考え方やコミュニケーションの仕方は、上司から言われてもなかなか身につかないですね。ところが、外部の講師が言うと「やっぱりそうなんだな」と素直に受け入れられる。公開講座についても、「自信過剰なところがあるから、打ちのめしてくれ」とお願いしたんです(笑)。複数の講座に参加し、社内だけでは得難い経験ができただろうと思います。
BCon®にはもう何年も見てもらっているので、会社の癖も、人の癖も、年代ごとの課題も、理解してくれている。年度末に話をして、課題感と予算を伝えれば、プロとして最適なプログラムをつくってくれる。「任せて安心」です。
受講者の視点…部署の枠を越える対話、公開講座で得た気づきと変化
続いて、実際にプログラムに参加された皆さんに、各研修での成果や学びについて伺いました。
サーベイの結果を、どのようにご覧になりましたか?
執行役員 営業部長 寒河江 亮 様
寒河江:初めてデータを見たときは、こんなに細かく出てくるのかと驚きました。想像していた社内の意見と実際の意見が違ったというところも結構ありますし「前向きだと思っていた部署が、意外とそうでもない」といったことも見えてくる。匿名だからこそ、よい面も悪い面も含めて、本当の考えが見えてくるのが面白いところでした。それを踏まえて、最も芳しくないところに、まず手を打つ。すると、翌年の数値にきちんと表れていました。特に、意見が直接伝わりづらかった工事部で一番改善が見られたと思います。
執行役員 工事部長 杉山 裕和 様
杉山:工事部の社員は、基本的にそれぞれの現場にいます。顔を合わせて話を聞くこと自体が難しい。サーベイを通すと、表面的な付き合いでは見えない内面も、離れた現場の従業員の考えていることも見えてくる感覚があります。たとえば当初、工事部では将来のキャリアに関するスコアが低く出ていたんです。そこで、若手を対象にした勉強会を実施し、そのなかで「君たちは次世代のリーダーだ」と伝えることも大切にしました。以前はそうした機会がなく、常に現場で「背中を見て育て」という方法でしたから、これから成長する若手が、自分への期待を言葉で伝えてもらえるのは大きな変化になったと思います。
部署間の壁や、問題への向き合い方には、どのような変化がありましたか?
杉山:一連のプログラムが始まってからは、営業・設計・工事の3部署で一緒に取り組むことが増えました。それまでは部署が違うと、深い話をすることはほとんどなかったんです。それが「会社を良くするために」と話し合えるようになった。風通しが良くなったのが、一番実感しているところです。
設計部 次長 川田 公平 様
寒河江:問題への向き合い方という点では、いわゆる対症療法的な対応から、根本的な解決を図る体制へと変わってきたと思います。「そもそも、この問題が起きるのはなぜだろう」という視点を持って話し合い、必要があればしくみを変えようと考えるようになった。私たちの役職・立場も変わってきたので、対応策を検討・提案するだけでなく、具体的に実行することもできるようにもなっています。
川田:私は、自分自身のことよりも、部署全体、会社全体がどうかを考えられるようになってきました。それが大きな違いだと思います。それからプログラムを通して、みんなで集まって発言をする場が結構増えたんですね。せっかく縁あって一緒に取り組んだので、これからもそういう場を減らさないように、月に一回食事をしながらでも、あった方がいいのかなと考えています。
公開講座も含め、プログラムのなかで特に印象に残っている取り組みはありますか?
寒河江:公開講座では、いろいろな会社の人と話せるのが大きいですね。業界も規模も違うのに、悩んでいることは結構同じだな、と。こちらが全部さらけ出して相談すると、相手も「私もなんですよ」と返してくれる。特にELP®では、参加者の多くが責任ある立場にいるからか、それぞれのポジションで強い意見を出してくる。そのなかで「では、どうしたらいいか」と話し合う。より深い学びになりました。
杉山:ELP®では、工場の経営再建を扱うケーススタディがあり、経営者の立場で問題への対応を判断する体験をしました。私の提案に対して、他の参加者から「それはトップ(経営者)の発言ではなくて、まだマネージャーの発言だよ」と評価されたのが強く響いた。厳しい指摘ですが、社内では得られないものでした。
川田:「未来ビジョン策定プロジェクト」では、新しいものを作っていく、生み出していくという作業がすごく大変でした。自分一人の能力には限度があって、発想力が足りないなと感じました。そういうなかで、仲間たちの意見を集約して1個のものを作っていく、よい経験ができました。固定観念じゃなくて、もっと別の方向から見ることを考えさせられた。設計でプランニングをする中でも「これは本当にベストなのか」と考えるようになりました。
従業員のみなさんからは、これまでの取り組みに対して反応はありますか?
寒河江:会社に対する不満が減ってきていることが、目に見えて分かります。たとえば工事部の40歳前後、所長・主任クラスのメンバーに「何か不満や問題はないか」と聞くと「今は、全くない」と答えるんです。もちろん実際には何らかの不満はあるだろうけれど、「いずれ改善される」というイメージ、会社に対する信頼感を持つことができている。これは、取り組みを継続してきたことで築かれたものだと思います。
※文中敬称略
「人を育てる」ためにある多様なアプローチ
5年以上にわたる歩みにおいて特に重要なポイントは、エンゲージメントの向上が複合的な取り組みによって実現されたという点です。サーベイによる数値で現状をつかみ、その数値をもとに管理職が対話の場を持ち、必要があれば職場のしくみそのものに手を入れる。あるいは、各層に必要な視座とスキルを学ぶ機会をつくる。そうした積み重ねが、会社に対する従業員の信頼を確かなものにしてきたのです。
これまでの取り組みを通して、管理職層には次世代を担う人材としての成熟がみられました。そこで同社では、研修の中心を若手・新入社員を対象としたものへと移し始めています。社会人としての基礎や仕事への向き合い方を学び、朝日建設の従業員として、若い段階から「人間力」を高めてほしい、という考えからです。
BCon®では、これまでに培ってきた組織開発と人材育成に関する知見と多様なアプローチを活用し、今後も朝日建設における「人を育て、組織力を高める」ための取り組みを支援してまいります。
事業内容や職場の環境によっては、従業員一人ひとりの本音が見えにくく、部署を越えた連携が難しいことがあります。そこでまず取り組みたいのが、的確な設問で構成されたサーベイによる現状把握です。数値化された結果とその分析を基に話し合う場をつくり、課題解決に向けた施策を検討・展開して、その成果を再びサーベイによって確かめる。こうした循環が確立され、さらに自走するまで、BCon®はじっくりと伴走します。
「社員の本音をつかんで組織を良くしていきたい」「次世代を担う人材を腰を据えて育てたい」。そのようにお考えの企業・組織のご担当者の皆さまは、ぜひお気軽にご相談ください。
朝日建設株式会社

- 本社
- 神奈川県相模原市
- 事業内容
- 総合建設業
- 従業員
- 100名(男性73名、女性27名)※2026年4月時点
- ウェブサイト
- https://asahi21.co.jp/