2026年度新入社員アンケート調査

「新入社員の育成や定着に課題を感じている」「新入社員が早期に活躍し、組織に定着するためには、どのような支援が必要なのだろうか」そのようにお考えの企業も多いのではないでしょうか。

株式会社ビジネスコンサルタントでは、2026年度に約8,000名の新入社員を対象としたアンケート調査を実施しました。本調査では、新入社員の組織への定着・活躍支援につなげることを目的に、入社初期にどのような期待や不安、将来への見通しを持っているのかを把握しています。

本記事では、調査結果から見えてきた2026年度新入社員の特徴と、育成・定着に向けたポイントをご紹介します。

目次
    Webマーケティング | 小宅 麗

    Webマーケティング

    小宅 麗

    人材育成や組織の成長に興味を持ちBConに入社。営業を経験後、現在はWebマーケティングを担当。サービスページやコラム・事例などのコンテンツ制作、新入社員アンケート調査の企画・運用、メルマガ発信を通じて、人材育成・組織開発に関する情報発信に取り組んでいます。

    2026年度新入社員アンケート調査結果のダウンロード

    以下より、2026年度新入社員アンケート調査結果をダウンロードいただけます。

    新入社員の組織への適応とは

    新入社員が組織に定着し、ここで活躍しようと自ら動けるようになる。つまり組織に「適応する」ために、受け入れ側はどのような観点を重視して関わり、支援をしたら良いのでしょうか。

    弊社が2025年に実施した新入社員アンケート(約8000名が回答)を分析した結果、新入社員の適応には次の3つが関係していることが分かりました。

    1. 自ら行動を起こしながら学び、成長すること
    2. この会社・職場は自分に合っていて、ここでやっていけそうだと感じること
    3. この会社で働き続けたいと思えること

    さらに、これらを支える中核要因として、「変化対応力」があることが確認されました。

    適応を支える「変化対応力」とその高め方

    変化対応力とは

    変化対応力とは、新しい環境や変化に直面した時でも、柔軟に対応し、自ら考え、行動できる力で、次のような観点が含まれます。

    • 将来のことを自分なりに意識すること
    • 重要な時には自分で決めてきた自負があり、自ら動こうとすること
    • 自分ならやれるという確信

    変化対応力を高める4つの観点

    さらに分析を進めると、変化対応力を高めるには、「仕事のやりがい」「目標実現への自己効力感」「心身の負担のなさ」「対人サポート」の4つが影響していることが分かりました。

    以下は、これらを図としてあらわしたモデルです。

    本アンケートで活用している適応モデル

    成果指標……「先回り行動」「ニーズ充足」「長期勤続意欲」の3つの要素が連動しています。
    影響指標……「変化対応力」が3つの成果指標に影響を与え、その変化対応力を高める4つの要因があります。本調査は、入社時点で測定(回答)可能な指標に限定しています。

    ※本モデルは、株式会社ビジネスリサーチラボと株式会社ビジネスコンサルタントによる共同著作物です。

    2026年度新入社員アンケートから見えた傾向

    以下は、2026年度新入社員アンケートの結果から見えた全体傾向です。4つの特徴が見られました。

    ※本アンケートでは、各設問に対し「1点(否定的)」から「5点(肯定的)」の5段階で回答を得ています。図に記載の数値は、各設問の平均スコアを集計したものです。

    成長や職場定着には前向き、上司・先輩への働きかけには慎重

    まず、成果指標の結果から見える傾向です。

    「この会社で成長できそうだ」「職場の人と良い関係を築けそうだ」「この会社で働き続けたい」といった項目はいずれも高いスコアとなりました。入社初期の段階では、自身の成長や職場への適応に対して、前向きな期待を持っていることがうかがえます。

    一方で、仕事に必要な情報を自ら取りに行くことや、自分の仕事の進め方について上司や周囲にフィードバックを求めることへの自信は、これらの項目と比べるとやや低い傾向でした。

    つまり、「成長したい」「職場に馴染みたい」という気持ちはあるものの、自ら相談したり確認したりすることには慎重さが残っていると考えられます。

    そのため、受け入れ側から積極的に声をかけたり、相談しやすい環境を整えたりすることが、新入社員の適応を後押しする重要なポイントになるでしょう。

    新しい環境に向き合える土台はある

    次に、変化対応力の観点から見える傾向です。

    新入社員は、「自分で考え行動しようとする姿勢(自己主導)」については比較的高い傾向が見られました。 一方で、「将来意識」や「自己確信」はやや低い傾向でした。

    これは、新入社員が主体的に取り組もうとする意欲を持ちながらも、
    ・将来のキャリアを明確に描けているわけではない
    ・自分の力で困難を乗り越えられるという確信はまだ十分ではない
    という状態であることを示しています。

    入社直後は意欲的であっても、実際の仕事で壁にぶつかった際に自信を失う可能性があります。

    そのため、上司や先輩は小さな成功体験を積ませながら、成長実感や自己効力感を高めていく支援が重要になると考えられます。

    受け入れのカギは「上司や周囲の関わり方」

    今回の調査で特に特徴的だったのは、上司や周囲に対する期待の高さです。

    「話しかけやすいこと」「失敗を受け止めてもらえること」「実務的なサポートを受けられること」への期待はいずれも高いスコアとなりました。これらの項目は回答のばらつきも比較的小さく、多くの新入社員に共通するニーズであると考えられます。

    新入社員は、自律的に成長したいという気持ちを持ちながらも、
    ・気軽に相談できる環境
    ・挑戦や失敗を受け止めてもらえる安心感
    ・実務面での具体的な支援
    を強く求めていることが分かります。

    そのため、育成施策を考える際は、研修だけでなく、上司や先輩社員の関わり方も含めて設計することが重要です。

    緊張や不安には個人差がある

    入社初期の緊張や不安については、全体として高い状態ではありませんでした。一方で、他の項目と比較すると回答のばらつきが大きく、一部には強い不安や緊張を抱えている新入社員もいることが伺えます。

    そのため、一律の育成施策だけでなく、1on1や面談などを通じて個別に状況を把握し、必要に応じてフォローすることも重要といえます。

    調査結果から見えた新入社員育成のポイント

    今回の調査結果から、次の4点が示唆されました。

    1. 新入社員は前向きな期待を持って入社している
      成長や職場適応への期待は高く、働き続けたいという意欲も比較的高い傾向です。
    2. 自ら動く意思はあるが、自信や将来像はまだ十分ではない
      これまでに自分で決めて行動してきた自負はそれなりにあるものの、自分の将来や困難を乗り越える力への確信は、まだ十分でない可能性があります。
    3.  相談しやすさや失敗を受け止める関わりが重要
      新入社員は、上司や周囲からの支援や安心感を強く求めています。受け入れ側の関わり方が適応を大きく左右すると考えられます。
    4.  一部には強い不安を抱える層も存在する
      全体傾向だけでなく、一人ひとりの状態に応じたフォローも欠かせません。

    調査概要

    調査期間 2026年3月~2026年5月
    調査方法 オンラインおよび紙面で実施したアンケート(選択式回答)
    調査対象

    ・弊社および弊社グループ会社が実施した新入社員研修の受講者
    ・アンケートの実施のみを希望した組織の新入社員

    回答者数 7,945名

    回答者のプロフィール

    さいごに

    今回は、2026年度新入社員アンケート調査の全体傾向をご紹介しました。

    新入社員の適応を支援するためには、自発的に行動しやすい環境を整えるという視点が重要です。相談しやすい関係づくりや、失敗を学びとして受け止める風土づくり、仕事の意味や期待役割を丁寧に伝えることは、多くの新入社員に共通して有効な支援となります。

    一方で、支援を手厚くすること自体が目的ではありません。最終的には、新入社員一人ひとりが「自ら考え、相談し、行動できる状態」を育むことが重要です。そのためには、組織全体の育成環境を整えるとともに、不安が強い人や自信を持ちにくい人に対しては、面談や日常の声かけなどを通じた個別のフォローを組み合わせることが求められます。

    新入社員の育成・定着は、組織の仕組みや上司・先輩の関わり方、職場の風土など、さまざまな要素が影響します。
    ビジネスコンサルタントでは、新入社員アンケートによる現状把握から、調査結果を踏まえた育成施策の企画・実施まで、一貫してご支援しています。新入社員の育成や定着についてお悩みの方、自社に合った施策をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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