LEMS®ご参加者の声:自分の経営スタイルを実現するための、効果的なツールとして

江部松商事株式会社
代表取締役社長
江部 正浩 様

業務用調理器具や機器の総合商社として、業界トップクラスの8万点以上の商品を取り扱う江部松商事。お客さまの「美味しい・楽しい」という「幸せの時間」をサポートしています。代表取締役社長の江部様と、新ビジネスモデル策定プロジェクトを一緒に進める営業幹部の皆さまに、LEMS®を活用する狙いと感想を伺いました。

※情報は、2022年1月のものです。

■ 代表取締役社長 江部様

  1. 貴社の事業について教えてください …… 調理道具を通して、「飲食」で人々をハッピーにする仕事
  2. 初めてLEMS®に参加したときのきっかけは? …… 営業の方から熱心に勧められたこと
  3. 2回目に参加したときの理由は? …… 新しいMDCVSを策定するため
  4. 講座での気付きや学びをどのように生かしていますか? …… 日々の業務のそこかしこに、学んだことが影響を与えている
  5. 社員の方々とともに講座に参加する狙いは? …… 「自分がいる意味」を感じられる会社を、一緒につくるため
  6. この講座をどのような方にお勧めしたいですか? …… 経営者として会社を継いだ方に

■ 新ビジネスモデル策定プロジェクトのメンバーの皆様

  1. プロジェクトとして目指したことは? …… 関わる人すべてが利益を享受できること
  2. LEMS®参加する際の、課題や目的は何でしたか? …… 検討に時間がかかり、商品開発が進まない
  3. LEMS®の印象、気付き、学びは? …… プロジェクト推進について理解が深まった/目標の意味を伝える重要性を再確認できた/組織の人材マネジメントを長期の視点で考えられるようになった
  4. 講座での気付きや学びはどのように生かしていますか? …… マネジャーとしての役割が分かり、行動を変えるきっかけに/若い社員を巻き込んでいくために、感謝を伝えるようになった

貴社の事業について教えてください調理道具を通して、「飲食」で人々をハッピーにする仕事

弊社は、レストランや病院、工場などで使用される業務用調理道具の卸売りをしています。扱っているのは、食卓に載る器のような小さな鍋だったり、人が隠れるくらいの大きな寸銅だったりとさまざまです。販売パートナー会社を通して、日本全国に加え、一部は外国へ販売しています。

東京ドーム1個分(約4万㎡)もの広さを誇る倉庫には、常時約5万アイテムを保管。実際に商品を見て、手に触れて、サイズや材質などをご確認いただけます。

しかし、私どもの仕事は、鍋を売ることだとは考えておりません。「飲食」によってみんなにハッピーになってもらうということであり、それをたまたま私どもの扱う商材で行っている、というイメージです。私どもの仕事は世の中に無くても、人間は生きていけるかもしれません。ただ、あった方が楽しくなると考えています。アミューズメントパークと同じですね。

新型コロナが流行していろいろと考えさせられる機会がありましたが、ますますそのように感じています。

初めてLEMS®に参加したときのきっかけは?営業の方から熱心に勧められたこと

最初の参加は2012年。当時の営業担当の方からのご提案がきっかけです。参加理由は何だったか、正直、あまり覚えていません(笑)。一番は、ご提案の熱心さに心を打たれたことですね。弊社のことを理解したうえでのご提案だと分かったので、それならまず出てみようと、一人で参加しました。

2回目に参加したときの理由は?新しいMDCVSを策定するため

※MDCVS:組織の戦略上位概念のこと。ミッション(Mission)、ドメイン(Domain)、コアバリュー(Core values)、ビジョン(Vision)、ストラテジー(Strategy)の頭文字。

2回目は2016年です。私は当時、社長になるというときですね。参加目的は、会社の戦略上位概念である“MDCVS”を作るためでした。それまでは、前社長の話す言葉や行動がそのまま会社の方針だったのです。それが、社長が代替わりする、となり「今後の組織や方針はどうなるのか」と組織がざわついているような状況でした。

それで”前社長”や”前社長を支えていた人”のではなくて、”江部正浩”の主導で会社の根幹となることを決めたいと考えたのです。「じゃあMDCVSを作りましょうと言うときに、2回目となる参加を決めました。このときは、MDCVS策定プロジェクトメンバー13人で参加しました。講座では、目指すべきことやよりどころにするものなど、主に「目的」についてのお話を、シャワーを浴びるように聞きました。

新潟県燕市にある本社、配送センター、倉庫。2019年には新社屋を増設しました。

参加した13人、感じ方はそれぞれでしたが、上位概念を作る中で共通認識を持つことができ、プロジェクトの進行に役立ちました。「こんなことしたいよね」というアイデアについて話をするときに、同じ情報や枠組みを共有した状態で進めることができました。

講座での気付きや学びをどのように生かしていますか?日々の業務のそこかしこに、学んだことが影響を与えている

正直、LEMS®を受講したことですぐに何かが変わったという認識はありません。しかし、LEMS®で学んだことは、日々の業務に緩やかに染み出て、影響を与えています。

例えば、去年、今年と新潟県内のレストランの方々を社に招いてイベントを実施したときの話です。MDCVS策定のプロジェクトで「われわれの顧客とは食に携わる人、食を生業とする人」と決めました。まさにその方々をお呼びして、厨房用品を直接見てもらう機会をつくれたらと考えたのです。結果的には、自身の店に当てはめてイメージできるということで、お客さまにはとても喜んでもらえました。

お客様をお招きしての社内見学会の様子。社内にある大量の厨房用品を実際に見て、手にとってもらうことで厨房業務の効率化や新メニューの開発などに役立てていただけます。

そのときに、われわれは「自分たちはこのような顧客のために仕事をしているんだ」とリアルに体験から実感できました。でもそれは、講座で顧客の定義や意味について学んでいたことが下地にあったからこそ、感じ取ることができたのです。

まだ入社1、2年目の若手社員にも応対を任せましたが、彼らにとっても普段と違ったやりがいを感じてもらう機会になったのではないでしょうか。

日常の業務でのちょっとした会話や、何かを判断するときなどに、LEMS®での学びが思い起こされる。実際の組織の動きを見て「あ、こういうことか」と感じる。このように、LEMS®は業務を続けていく中で時間を経るに連れて成果を感じられるものです。時間軸を短く取ると、とても高価なものだと思います(笑)

社員の方々とともに講座に参加する狙いは?「自分がいる意味」を感じられる会社を、一緒につくるため

ショールームでは、新商品やトレンド商品、お役立ち情報をご紹介しています。また、お客様のご希望や業態に合わせて、展示内容を変更しお待ちしております。

今、社長は私で3代目です。組織は自分で築き上げたものではありません。この規模の組織を運営するのは、前の社長のようにはできません。そもそもリーダーシップのスタイルが違うということが第一にあります。「では、どうしたらいいのか」を考えていました。

私が社長に就任する前の、弊社の仕事に対する考え方は「仕事は言われたことをやるもの」「ただ上司に付き従っていくもの」でした。少なくとも、私はそのようなことが楽しくないと感じていました。仕事も量が多い。商品の仕入れ、出荷、棚の整理などとても忙しい。その中で「やりがいって何だろうな」「自分がいる意味って何なんだろうな」といつも考えていました。

総合カタログには8万アイテム以上を掲載。商品選択のアドバイス、お店の開店に必要な備品購入などご相談いただけます。

昔の状況にはそれが合っていたのかもしれません。しかし、時代も変わり、これからはもう少し、自分がいる意味や存在価値を感じられる組織にしたいと考えました。「いろんな人が参加して経営を考えられる、いろんな人が自身の跡を残せる」ようにしたいと。

かつて弊社にいた、私の先輩の話です。彼はいろいろな商品作ってくれて「これは自分が作ったんだよ」と、とても楽しそうに話してくれました。別に商品じゃなくてもいいのです。ずっと使われている資料があったとして「この資料、自分が作ったんだよ」とか。そのような会話ができる人たちが増えると、すてきな、気持ちがいい組織になるのではないかと考えました。

LEMS®へ社員とともに参加する狙いは、前述のような「プロジェクト進行のための情報共有」もあります。しかし、一番の狙いは上記の「いろんな人が参加して経営を考える」を実践することなのです。

この講座をどのような方にお勧めしたいですか?経営者として会社を継いだ方に

社長になったばかりの方ですね。さまざまな悩みがあると思います。就任前のスタイルはあるでしょうけれど、「ずっとこのままでいいのかな」とか「どうしたらいいんだろう」という悩みがあると思います。または、会社を継いだ方。キャラの立った社長の後は大変だと思います。バチバチにぶつかっている方もいるでしょう(笑)。目の前で悩んでいる方がいるとしたら、「面白いから出てみたら」と言ってあげたいですね。


江部松商事では、2020年、新しいビジネスモデルを開発するプロジェクトの一環でも、LEMS®を活用されました。江部社長と、一緒に参加された、プロジェクトメンバーである営業幹部の皆さまにご感想を伺いました。

プロジェクトとして目指したことは?関わる人すべてが利益を享受できること

【江部 様】当時、プロジェクトに対してはいくつかの思いがありました。いろんな部署、年齢、性別の人も巻き込んで行うものにしたい。プロジェクトメンバー自身も関係者もワクワクするよう内容でありたい。もちろんビジネスモデルも、弊社だけが得をするのではなく、関わるあらゆる人が何らかの利益を享受するものでありたい。

それらをどのように実現するか考えるために、プロジェクトの中核となる課長代理たちとLEMS®に参加しました。彼らの中では、ビジネスの側面でも、人を巻き込んでいくマネジメントの側面でも気付きがあったのではと思います。

LEMS®参加する際の、課題や目的は何でしたか?検討に時間がかかり、商品開発が進まない

【佐藤 淳也 様】社内で商品を企画するときに、なかなか完成に近づかないことが課題だと感じていました。「これをもっとこうしたい、ああしたい。しっかりしたものを出したい」と欲張り、どうしても頭でっかちになってしまうのです。ですから、講座の中ではMVP(ミニマム・バイアブル・プロダクト)の話が一番印象に残っています。需要というのは日々変わっていくから、自分たちでいつまでも考えているより、早く世の中に出してお客さまの声を伺いながら改善していく方が売れる商品になっていく、ということを学びました。

LEMS®の印象、気付き、学びは?プロジェクト推進について理解が深まった

【外石 新矢 様】講座で印象に残っているのは「さまよい歩きのマネジメント」というキーワードです。路線を決めて進めていても、柔軟にいろいろと可能性を探しながらマネジメントをすること、と理解をしています。昨今、アジャイル開発やアジャイル組織が注目されていますが、少しずつ変えながら少しずつ進んでいくという部分は合致しているように感じました。今日的なプロジェクトのマネジメントについて理解が深まりました。

2022年度スタートした情報メディア『ぐるっとキッチン』では、フードビジネスや自社に関する情報をはじめ、飲食店のキッチンや地域をぐるっと回って見つけたお役立ち情報などを発信。

目標の意味を伝える重要性を再確認できた

【小鷹 忠春 様】LEMS®に参加したことで「全体を俯瞰してマネジメントしていかなければいけない」と、改めて認識できました。ただ目標そのものだけでマネジメントをすると、職場にやらされ感が生じること。目標に向かう意味をマネジャー自身も意識し問い続けること。それらに気を付けながら、組織のみんなが興味を持つように伝えていくことが役割だと学びました。今、心掛けているのは、やらされ感をなるべく生じさせないようにマネジメントすることです。

組織の人材マネジメントを長期の視点で考えられるようになった

【馬場 祐樹 様】私はマネジメント、それからリーダーシップについて学んだことが、今でも心に残っています。受講後、一番気にかけていることは、「人材」のことです。会社として永続していくためにどのように働きやすい環境をつくるのか、どのように人材を守っていくのか。それまではあまり意識していなかった10年後や15年後、中長期の視点で、もっと考えなければならないと感じました。自分たちが退いた後も、将来もちゃんと人材がいて、ちゃんと彼らが働けていて、そして会社が残っている。そのことを意識して、今後も新規ビジネスなどいろいろなものに取り組んでいけたらと考えています。

講座での気付きや学びはどのように生かしていますか?マネジャーとしての役割が分かり、行動を変えるきっかけに

「Li:mmy(リミー)」は2022年にスタートした新ブランド。企業とタッグを組み“食”に関わる商品を企画・提案・販売します。ブランド名は「Link(つながり)」と「Yummy(おいしい)」の造語で、おいしい=しあわせの時間を、モノ・コトを通じて広げていくという意味が込められています。

【川又 泰史 様】私も、特に印象的だったのがマネジメントとリーダーシップに関することです。ずっとプレーヤーでしたので、マネジャーや、何かを推進するリーダーとしては、何をすればいいのかが全く分かっていなかったんです。LEMS®を受講して、何をすべきかがよく分かりました。プレーヤー時代のように、自分で行うのでなく、部下に任せてマネジメントする。発信して周りの人間を巻き込みながら仕事をしていく。マネジャーやリーダーの役割がはっきりと分かり、行動を変えることができたので、ありがたい機会でした。

若い社員を巻き込んでいくために、感謝を伝えるようになった

【田巻 智也 様】受講してから私自身が少し変わったなと思うのは、若い社員と話すようになったことです。LEMS®で聞いた「社会関係資本」についての話が響いています。社長の江部が以前から「若い人を、いろんな人を巻き込んで仕事しよう」と話していましたので、やってみようと思いました。まずは、彼らに対して「ありがとう」と言葉にするようにしました。以前は、「やってもらって当たり前」「お礼を言うのは恥ずかしい」という気持ちがあったかもしれません。素直に伝えるようにしたら、関係を変えることができました。今は、若い社員たちの方から話しかけてくれるようにもなり、非常にありがたいです。これからは、部署間をさらに融合していろんな人を巻き込んでいきたいです。

BCon、LEMSは、株式会社ビジネスコンサルタントの登録商標です

江部松商事株式会社

江部松商事株式会社
本店
新潟県燕市
事業内容
業務用厨房・卓上用品の開発、卸売販売
従業員
140名
ウェブサイト
https://www.ebematsu.co.jp/
ぐるっとキッチン
https://gurutto-kitchen.amebaownd.com/
Li:mmy
https://www.ebematsu.co.jp/limmy/