LEMSご参加者の声:チャレンジを実践する人材と組織の開発についてヒントが得られた

本田技研工業株式会社
四輪事業本部 生産統括部 生産人材開発部 主幹
木村 健次 様

Hondaグループの国内外さまざまな組織を経験し、人事の面から組織の成長を推進している木村様。LEMSに参加したご感想をお伺いしました。

※情報は、取材時2021年8月のものです。記事の内容は、個人の感想です。

  1. LEMSに参加した当時の課題は? …… 組織にチャレンジ精神を醸成したい
  2. 受講の目的は? …… 今日的な人材開発、組織開発のヒントを求めて
  3. 講座に参加しての印象は? …… 強烈な熱量と心に響く話
  4. 課題解決のヒントになったことは? …… 新しいことに挑戦する「場」、違うものに触れる「機会」を意図的につくること
  5. 気付きや学びをどのように生かしていますか? …… 旬の情報を、複数名の仲間と得る利点
  6. この講座をどのような方にお勧めしますか? …… 研修でなく、人材開発や強い組織づくりで悩んでいる方

LEMSに参加した当時の課題は?組織にチャレンジ精神を醸成したい

私の所属する生産人材開発部は、Hondaにおける四輪の生産現場で働く人材を、どのように発掘、育成、配置、活用していくかを企画、および実践していく部門です。五つの事業所、海外の駐在員を合わせた約15,000名の従業員に関与しています。

2016年、かつて所属していた今の部門に戻ってきたとき、最初に「違和感」を抱きました。10年ぶりの生産現場だったのですが、10年前とマネジメントスタイルが何も変わっていなかったんです。

その当時から、既に自動車業界を取り巻く環境は大きく変わり始めていました。その中で、弊社も変わらなければと叫ばれているのに、工場は変化することに消極的でした。工場の使命は、決められた生産計画に基づいて一定の品質の製品を生産することですから、攻めるより守る意識が強いんですよね。失敗を恐れて、新しいものへのチャレンジを避けるという傾向があるように感じました。

弊社のフィロソフィーそのものは、社員にしっかり根付いている印象はありました。しかし、Hondaでよく言われる「チャレンジ精神」や「2階に上げてはしごを外す」という精神が、少しおとなしくなってきているかな、と感じました。

ただ、環境の影響も少なからずあって、10年前は海外進出も含めて会社全体が拡大基調でした。生産現場の方々も海外にどんどん出ていって、いろいろな仕事を経験する場がたくさんあったんですよね。仕事がどんどん降ってくるので若い人たちにも任せざるを得なかったし、彼らも失敗しながら自分のものにしていました。でも、当時と比較すると今はそうではありません。海外の生産も日本での生産もだいぶ落ち着いて、若い人たちがいろいろなことにチャレンジできる機会自体が減っているということはありました。

受講の目的は?今日的な人材開発、組織開発のヒントを求めて

2018年、LEMSに参加したきっかけは、BCon営業の方からのご提案でした。ただ、参加理由としては、そのような環境の中で、生産現場のマネジメントスタイルや人材育成とはどのようにあるべきかについてヒントがないかと考えたからです。

講座に参加しての印象は?強烈な熱量と心に響く話

今でも強烈に印象に残っているのは、当時の講師であるBCon横関社長の熱量がすごいということです。講義でのいろいろなお話を鮮明に覚えています。ご自分の経験談、時代の変化とともに変化してきたマネジメントスタイルの話。それらの内容が、頭というよりも心に入ってくるような感じでした。このように人の心に響く話ができる人が、今の社内にいるだろうか、とも考えさせられました。

確かに、パワーポイントできれいに資料をまとめ、口頭で論理的に分かりやすく説明できる人はたくさんいます。でも、お話が終わった後もずっと心に残るプレゼンや説明というのはなかなかありません。LEMSの内容は、頭でしっかり理解でき、心に響くものがたくさんあったと今でも鮮明に覚えています。

講義の内容で言えば、特に印象に残ったことは、過去と現在と未来の大きく三つの切り口で考える、という話です。

過去のある状況があって、それに合わせたマネジメントスタイルが生まれ、時代の変化に合わせて現状のマネジメントスタイルへと変化します。そして、今から先を見据えたら、未来は延長線上に無いので、考え方や発想を変えてマネジメントスタイルも変えていく必要がある、というお話でした。すごく分かりやすく講義していただいて、とても参考になりましたね。したがって、自社の状況を振り返って、10年前のマネジメントスタイルを今後も継続していては駄目なのだ、と改めて思いました。最初に抱いた違和感の輪郭がはっきりとし、課題としてとらえることができました。

『理』と『情』のどちらも大事

それまでも、BConからいろいろな研修の場面で、「『理』と『情』の両方とも大事だ」と聞いていました。論理的に物事を話してもらえば理解は進むけれど、情が入っていないと心には響かないし、届かない、ということですが、LEMSを受けたときに、「こういうことだったのか!」と改めて、腑に落ちましたね。

ですから、それ以降、社内の研修などのあいさつでもよく言っています。「論理的な思考は大事ですよね。でも、人を動かすにはそれだけでは足りません。人の心を動かすことも同時にやっていけるようなリーダーであることが求められます」と。LEMSのあの場面で自分自身が心からそう納得したので、ちゃんと実践していこうと思っています。

課題解決のヒントになったことは?新しいことに挑戦する「場」、違うものに触れる「機会」を意図的につくること

新しい仕事がなかなかない中で、チャレンジさせるには、意図して場をつくってあげること。この点、LEMSではさまざまなヒントが得られたと思います。若手社員に対して仕事の中でそのような環境が用意できないのなら、Off-JTの研修としてつくる。幹部向けにBConのプログラムをいくつか活用していますが、社外に出て公開型の研修に参加して、全く業種の違う方々といろいろ議論することもできます。社内だとすぐに通じ合えることでも、まるで違う業種や文化の方々と交わるとスムーズにいかないですよね。ではどうやって立ち回っていこうかと考えることになります。これはかつての、経験が無い若い社員が仕事で失敗して悔しい思いをして、それでもなんとか頑張って成長するという状況に近しいのではないかと考えました。「うまくいかない」「なぜだろう」「うまくいくにはどうしたらいい」と考えるきっかけになると思います。

イノベーション的な考え方をするには、いかに新しいことを考え、今日よりも明日、明日よりも明後日と発想を変えていけるか

「生産現場は攻めより守り」という話を先ほど申し上げました。私はたまたまいろいろな職場を経験しましたが、生産現場の場合は大半の方が一度入社したら同じ事業所でずっと働きます。自宅と職場の行き来だけでは視野は広がらないですし、柔軟な考え方ができるようなきっかけがないと誰でも難しいと思います。さらにウィズ・コロナでなかなか外を飛び回れないですから、入ってくる情報も限られてしまいます。

2017年に、2050年を見据えた「2030年ビジョン」が打ち出されました。そのとき、「バックキャスト」など新しい言葉が出てきて生産現場が「何だ、それは」とざわざわしたことがありました。イノベーション的な考え方をするには、いかに新しいことを考え、今日よりも明日、明日よりも明後日と発想を変えていけるかです。そのために、彼らに対して、いかに新しい情報を取り入れ、違う空気や違う文化に触れることを仕掛けていくかが大事だとLEMSで学びました。

気付きや学びをどのように生かしていますか?旬の情報を、複数名の仲間と得る利点

部長からは「参加するからには、何かしら得て帰ってきて、それを生かしてくれるんだよね?」というプレッシャーをかなり受けていました(笑)。ありがたいことに、私以外にも部門のメンバーを何人も行かせていただいたのです。実際、われわれが生かせるものが研修にありましたね。まずもってわれわれはスペシャリストではありません。だから、社外のスペシャリストから情報を得て、それを「どのようにアレンジして自分たちに合うものにつくり上げていくか」を考えます。これは大事なことだと改めて思いました。実際に、一緒に参加した部のメンバーと「こんなことを活用しよう」とディスカッションしたり「企画して提案する側として、こういう機会に積極的に参加して定期的に旬の情報を持つ必要があるね」と話したりしました。

同じ仕事をするメンバーが複数人で参加して、それぞれの受け止めたことをもとに議論しながら検討していく

学びを生かしていく前提としては、やはり、同じ部から複数人が参加していること。話が早いですね。「あの講義のとき、こういう話があったじゃないですか?」と、すぐ話に入っていけます。もし、自分一人しか参加していないと、まず「こんな講義があって」というところから説明を始めなければいけません。人数の多い組織なので、情報共有だけで時間がかかってしまいます。それに、自分の理解したことしか相手に伝えることができません。私の理解が間違っている場合もあります。実際、前回参加したメンバーで振り返りをしたら、それぞれ受け止めが違いました。興味を持ったところも違いました。同じ仕事をするメンバーが複数人で参加して、それぞれの受け止めたことをもとに議論しながら検討していくのは、やはり大事でしょうね。

いろいろと申し上げましたが、それだけ当時の講座は印象的でした。数年前のことだと、普通は忘れてしまうこともたくさんあると思うのですが、それほど鮮明に記憶に残る講座だということです。自分たちの今後の企画に反映させる目的もありますが、メンバー一人一人の育成にもつながると考えています。

この講座をどのような方にお勧めしますか?研修でなく、人材開発や強い組織づくりで悩んでいる方

それぞれの企業の中で人材開発や組織開発に携わられていて、問題意識を持っている方々でしょうね。例えば、研修の企画レベルではなく広い意味での人材開発に悩んでいる方、これからの強い組織づくりはどうあるべきかを考えていらっしゃる方には有意義な講座だと思います。得られるものが、かなりあるのではないでしょうか。

いろいろな情報が整理されて論理的に説明されるので頭でもしっかり理解できる

いろいろな情報が整理されて論理的に説明されるので頭でもしっかり理解できるし、熱量のある講師陣が情熱を持って伝えてくれるから心にも響く。「頭と心の両方で理解できる情報がたくさん得られますよ、参加してみてはどうですか」という表現が皆さんに伝わる気がします。

本田技研工業株式会社

本社
東京都港区
事業内容
自動車・オートバイ・汎用製品・飛行機の製造および販売
従業員
連結:21万1,374人(単独:3万5,781人) (2021年3月31日現在)
ウェブサイト
https://www.honda.co.jp/