
ワークエンゲージメントを高める10+1のアプローチとは
働く人たちに、もっとやりがいや誇りを感じてほしい、活気ある職場にしたいという課題意識から、「ワークエンゲージメント」への注目が高まっています。
この記事では、ワークエンゲージメントを高める方法を個人・マネージャー・組織に焦点を当ててご紹介します。また、自組織ではどのような切り口からワークエンゲージメント向上に取り組むのが適切かを検討する際に役立つ「仕事の要求度ー資源モデル」もご紹介します。
ビジネスを取り巻く環境が、これまで以上に急速に、複雑に変化する時代を迎えています。将来を担う「次世代リーダー」(経営幹部候補者)に求められる力も変化しているのではないでしょうか。
これからのリーダーとなる人材が身につけるべき能力として注目しておきたいのが「ラーニングアジリティ」です。激しい変化や経験のない状況に対して、素早く、柔軟に適応し組織を導くリーダーには欠かすことのできない力といえます。
このコラムでは、「ラーニングアジリティ」について解説し、向上するためのポイントをご紹介します。
デジタル化やAI活用の急速な広がり、サステイナビリティ経営への転換などによって、ビジネスの前提が大きく変化しています。さまざまな要因が複雑に絡み合い予測困難な変化がもたらされる時代にあって、過去の成功経験や既存の知識に頼りがちな経営判断では、事業が進むべき方向を見誤るリスクがあります。
これまでのリーダー育成においては、ビジョンを示す力、意思決定力、戦略立案力、他者と協働しメンバーを動機付ける力、深い自己理解といったスキル・コンピテンシーが必要だと言われてきました。これらのスキルは今なお重要であり、リーダーシップの基盤を形成するものです。しかし、変化が激しく複雑化する現代においては、これらのスキルだけでは十分ではありません。
これからの企業経営を担う次世代リーダーには、環境の変化に柔軟に適応し、未知の問題に対しても適切な判断を下す力も強く求められています。次世代リーダーに求められる資質が変化しつつある今、これまでに優秀とされたリーダーをロールモデルとした育成方法は、見直す時期に来ているといえそうです。
これからのリーダー育成において、注目したい能力の1つが「ラーニングアジリティ(Learning Agility 学習の俊敏性)」です。
ラーニングアジリティとは、新しい環境や経験から素早く学び、変化や未知の問題に際してその知見を応用することができる能力です。過去に経験したことがない状況においても柔軟に解決策を見出すことが求められる、次世代リーダーに必須の能力といえます。
ラーニングアジリティに関する研究者であるコロンビア大学教授、ウォーナー・バーク博士の著書『Learning Agility: The Key to Leader Potential』(David F. Hoff, W. Warner Burke)では、ラーニングアジリティを構成する9つの特性を以下のように定義しています。
リーダー育成には、社内での選抜型の研修、組織内で行うジョブローテーションやチャレンジングな仕事のアサインといった育成方法があります。
こうした新たな経験も、ラーニングアジリティの向上には有効ですが、より効果を発揮するのが、いつもの職場を離れてさまざまな業種・業界の⼈々とディスカッションを⾏い、実践的な課題に取り組むような研修、つまり「他流試合」です。
職場を離れた環境であれば、失敗しても実際の業績に影響を及ぼすリスクがありません。また実際の職場に比べ、研修参加者同士の利害関係はごく小さいため、新しい行動を試すことや他者からのフィードバックを得ることに対して、ポジティブになることができるからです。
他流試合は相互援助型トレーニングの場であり、多様な参加者と協働し実践的な課題に取り組み、試行錯誤と振り返りを繰り返すことで、ラーニングアジリティを高めることができます。
もっとも、他流試合が効果的で質の高い人材育成の場であるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
こうした条件を満たす環境を自社内で整えるのは容易ではありません。他流試合を成立させるためには業種・業界の異なる複数企業にコンタクトし、参加者を集める調整作業が必須です。また参加者の気づきや新しい行動を促し、活発なディスカッションが行われる場をつくるため、講師には高い専門性と多くのノウハウが求められます。
そこで検討したいのが、研修サービスや公開講座の活用です。参加者の調整や会場手配などにかかる負担を抑えつつ、専門講師が関わることで他流試合での経験をより充実したものとし、自社の将来を担う人材のラーニングアジリティ向上を図ることが期待できます。
弊社では、これらの条件を満たした他流試合の機会としてご活用いただける公開講座を、年間を通じて開催しています。
また、公開講座の参加者や、各組織での導入・活用に携わったご担当者へのインタビューも掲載しています。公開講座の一覧や、参加者の学びなどについて詳しく知りたい方は以下よりご覧ください。
このコラムでは、次世代リーダーに求められている能力の1つが、ラーニングアジリティ(新しい環境や経験から素早く学び、変化や未知の問題に際してその知見を応用することができる能力)であること、
そしてラーニングアジリティの向上には、9つの特性を実践的な方法で磨く他流試合が効果的であることをご紹介しました。
次世代リーダーに求められる能力の育成を効率的・効果的に進め、継続的な人材育成施策を展開するため、目的や状況に応じた方法を柔軟に取り入れていきたいところです。
「自社に合った次世代リーダーの育成方法を見つけたい」「他流試合の場に、次期幹部候補を参加させたい」など、次世代リーダー育成に関するご相談や事例の共有をご希望の方は、以下のボタンからお問い合わせください。
ご要望に応じて、リーダー候補の選定や育成制度の構築についてもサポートが可能です。また社内のみで行う次世代リーダー育成の取り組みについても対応いたします。
組織開発や人材開発の最新の情報やソリューションのご案内をお送りしています。
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本コラムでは、エンゲージメントが高い企業に共通する7つの特徴と、それらを踏まえて今後取り組むべき具体的な実行ステップをご紹介します。
近年ますます顕著になっている人手不足を背景に、多くの組織が人材獲得に力を入れています。その中でも新卒採用は年々難しさを増し、せっかく採用できた人材の早期定着と活躍支援が、人事部門においても管理職・先輩社員においても、重要な課題となっています。
こうした背景を踏まえ、ビジネスコンサルタントでは2025年度より新入社員アンケートを刷新し、調査を実施しました。弊社独自の「適応モデル」に基づき、新入社員が組織に早く適応し、成長していくために、自身の現状をどのように認識しているのか、そして組織・上司・同僚に対してどのような期待を抱いているかを把握できる内容となっています。
本コラムでは、調査結果の一部を抜粋し、全体傾向についてご紹介します。