ロール・プロファイル

方針や戦略の方向性にそった成果とそれを産み出す行動を促進するためのキーポイントを明確にする「ロール・プロファイル」

ロールプロファイルとは

戦略や方針が変われば取り組むべき課題が変わり、果たすべき責任とその成果領域が変わり、成果をだすための活動と求められるコンピテンシーが変わります。
しかし戦略や方針が変わっても、それまでの業務や責任が急になくなるわけではありません。他にも様々な理由から、旧戦略業務と新戦略業務が混在し、取り組み課題があふれて、結果として実践しきれずに成果が出ないということも見受けられます。

ロールプロファイルは、戦略の遂行に重要な役割を特定し、その遂行に求められる成果領域からコンピテンシーまでを明確化することで、成果の出る活動に集中させることを大目的としています。

ロール・プロファイルの概要

ロールプロファイルは、特定の役割が組織/事業戦略をどのように遂行/支援するかを、下記の5つの要素で具体的に説明したものです。求める人材要件を一元管理することができます。

  • 主な遂行責任
  • 主な遂行責任を測るスコアカード
  • 挑戦課題
  • 優先すべき行動的コンピテンシー
  • 優先すべき機能的・技術的コンピテンシー

ポイント!

求められる“全ての”コンピテンシーを洗い出すのではなく、今後の事業戦略を遂行していく上で特に重要なコンピテンシーだけを検討していきます

ロールプロファイルのサンプル 【サービス業界の営業職】

 

 

ロール・プロファイルの活用例

1.組織・事業戦略の徹底

ロール・プロファイルは組織戦略を遂行していくうえで「重要な役割」に着目します。
戦略を実際に体現し、浸透させる役割に焦点をあてます。策定することにより各重要な役割において、戦略を“どのように”体現し浸透させていくのかが、より実践的に明確になり、戦略遂行力が高まることが期待できます。

2.戦略や方針の変更・浸透に伴う具体的な責任・役割の明確化

戦略や方針が変われば、取り組み課題も変わります。成果を上げるためには、その課題解決に対して、「誰が」「何を」「どのように」行うことが効果的かを明確にすることが重要となります。ロールプロファイルはそれらを明確にし、且つ、その成果に特に貢献度の高いコンピテンシーを明確にすることを可能とします。

3.人材マネジメント関連活用(採用、育成、配置、活用、処遇等)

ロールプロファイルは、諸制度のベースになっている「職務記述書」「職能要件書」といった「求める(人材)要件」を一元管理し、一覧性高く示すことが可能となります。また採用面接の質向上や面接官用のマニュアル策定、キャリアパスおよび教育体系構築などのアプリケーションを開発することも可能です。アプリケーションをうまく運用することで、人材の最適配置やタレントマネジメントの実現を支援します。

4.実行力、遂行力強化のための管理職育成

ロールプロファイルは特定の役割に従事している方々ご自身に検討いただくことも効果的です。日常業務が複雑化している中で、「何に」「どうやって」労力を配分するかが重要となっています。策定するプロセスの中で、更に高い成果を上げることが可能かを改めて検討し、成功事例/経験を一般化することで、実行力や遂行力を高めることが期待できます。