BCon Info 3月号 「既に起こった未来」を探してみるということ(1)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2017/ 3/ 2 ━━━┓
  ◆「既に起こった未来」を探してみるということ(1) ◆
┗━━━━━━━━━━━━━  BCon  Information  ━━━┛

3月になって、既に来年度にむけた具体的な動きをはじめている方も多いので
はないでしょうか。
数か月前に上司から突然「2017年~2019年の3年を見据えて2017年度の計画
を立てたい」と言われてあわてて外部環境の変化を色々調べてみました。

私がBConに入社した10数年前から「環境変化が激しい中」と言われ続けて
いますが、これまでは政府の規制によるものや金融市場の影響などの受け身の
変化が多かったように思います。

これからは、テクノロジーや人の価値観の変化が私たちの事業に大きく影響を
与え、それに備えて先取りする時代になるんだな…と実感しているところです。
先々を見据えて仕事をしているつもりでも、案外その影響度や不確実性を考え
ないまま不安になったり、勝手な希望をもったりしている自分に気づきました。

これから数回にわたって私なりの観点で「環境変化」についてご紹介いたします。
まず、第1回目はこの数年、新聞やニュースで話題に事欠かない
Artificial Intelligence(AI)について考えてみたいと思います。

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 ◆ AIってスカイネット※になるの? ◆    
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「AI」というと人によって随分とイメージに違いがあるなと感じます。
会社の先輩と話していた時、「AIって、要はターミネーターみたいな世界に
なるってことでしょ?」という発言を聞いて驚いてしまいました。

スカイネットのように暴走し、人を悲惨な状況に追い込んでしまう悪者の
イメージです。「AIによって無くなる職業リスト」といった人の職業を奪い
敵対する存在になるといった印象を植え付けるような研究発表が出ると悲観的に
なったりもします。

もちろん、そういった悲観的なシナリオも想像できますが本当にそれだけで
しょうか?

※スカイネットとは
 映画「ターミネーター」シリーズに登場する人工知能およびそのネット
 ワークの総称。

一方で、AIとスーパーコンピューターがあらゆる世界の複雑な問題を解決して、
紛争もなくなり、労働をすべてAIが代替して人間が働かなくてもよい夢のような
世界が生まれるといった楽観的なシナリオも考えられます。

もう随分前の話だと感じますが、囲碁の人工知能(AI)「アルファ碁」が
イ・セドル九段に勝利したのが昨年の3月のことですからまだ1年も経っていな
いんですね。

その後、Googleがさらに進化させて「Master」という名前で囲碁サイトに登場し、
次々にプロ棋士を倒していったということが今年の1月に話題になりました。
60戦全勝だそうです。
ディープラーニングという技術のおかげのようですが、あっという間の進化で、
確かに少し恐ろしいようにも、期待が持てるようにも感じます。

アメリカの未来学者のレイ・カーツワイル博士は、情報技術が直線的ではなく、
指数関数的に拡大すると予言しています。
つまり直線的であれば、1、2、3と1つずつ増えていくのですが、指数関数的に
成長するというと1、2、4と倍ずつ増えていきます。
例えば、30段階に進むとすると、直線的成長だと30、指数関数的成長だと100億に
なるのです。

人工知能の進化は今後、さらに加速的に進みます。思ったよりも早く私たちの
事業や職種、働き方にも影響を与えるのは確実ですね。

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 ◆進化はAIだけではないかもしれない◆    
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人間にとって脅威とも捉えられるAIですが、これによって人間もさらに進化する
可能性を私は感じます。

微細なチップを脳内に埋め込むとか、身体や脳と外部のデバイスが自由に連携を
はじめるとか、医療技術が高度化し、長寿命化が進むとか、そういったSFの
ような世界が近い将来実現すると言われています。

このような意味でも人間の能力は拡張され、進化するといえますが、それとは
別に、思考や哲学的な側面でも人間は進化する可能性があるのではないかと思い
ます。

たとえば「限界」が変わることによっておこる進化です。
陸上競技では顕著ですが、限界だと思っていた枠や記録を超える存在が現れると
それは限界ではないことが分かり、それを超える人が続出するという現象があり
ます。
長年100m走は10秒を切ることが難しいという限界説がありましたが、9秒台の
選手が1人出てからは、続々と9秒台の選手が生まれました。

人間が「限界」だと思っていることを軽々と超える可能性があるのがAIだと
したら、それを恐れるだけではなく、逆にそこから学習して価値を見出すことが
できそうです。

囲碁の局面で“人知を超えた一手”をAIがなぜ打てたのか説明することはでき
ません。
ですが、囲碁棋士はその手を研究することで今までたどり着けなかった新たな
戦略を発見し、囲碁を発展させるかもしれません。
今まで定石では悪手と言われていた手を打っても、それが勝利につながる一手に
なっていく様子を囲碁棋士はワクワクして観戦しているそうです。人間が狭めた
思考を広げてくれる役割がAIにはあるんですね。

AI活用の仕方として、単純労働の代替でコスト削減ということもビジネスでは
考えられますが、それとは別に人間の思考の進化の補助役として活用する方法を
追求してみると面白いと思いました。

BConは、人間が働くことに喜びを感じて、生きていくことに幸せを感じられる
社会へ貢献したいというミッションで活動していますので、そもそも人は
どんな時に幸せや喜びを感じるのかといった「人間の研究」とともに新しい
技術を使った試みにも挑戦していきます。

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