BCon Info 7月号 国際カンファレンスにみる人材育成の潮流(2)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2017/7/21 ━━━┓
◆ 国際カンファレンスにみる人材育成の潮流(2) ◆
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おはようございます。BCon萩原です。
前回に引き続き、5月21日~24日にアメリカのジョージア州アトランタで開催
された国際的な人材育成カンファレンス、The Association for Talent Development
(ATD)から人材育成の潮流をレポートします。

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  ◆ マイクロラーニングの特徴 ◆  
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先月のメールマガジンでは、脳科学や心理学のエビデンスに基づいた
「マイクロラーニング」という新しい学習方法がアメリカをはじめとして
広がっていることをご紹介しました。
今回は具体的にマイクロラーニングとはどのようなものなのか、また、それを
使ってどのように学びを設計しているのかについてご紹介いたします。

まずは、マイクロラーニングの特徴ですが、大きく分けて5つあります。

1.学びたい時にすぐに学べる
今すぐに学びたいのに、数か月後の研修会まで待つといったのでは学びたい意欲
テンションが落ちてしまいますし、その間モヤモヤしたまま過ごさなくてはいけ
ません。例えば、営業が訪問するお客様先の情報をもっと効率的・効果的に調べ
たいと思った時に、その方法がすぐに学んで実践できる環境ですと、学びがすぐ
にパフォーマンスに結び付けられます。

2.短い時間で学べるコンテンツ
最適なのは3~6分で学習できるコンテンツです。12分を超えるコンテンツは
マイクロラーニングとは言えません。仕事の合間や通勤時間や隙間の時間に簡単
に学習が出来る時間の設定です。脳科学の研究から導き出された人間が特別に集
中できる時間なのです。

3.1つのトピック/アイディア
1つのコンテンツに入れるのは、1つのトピックやアイディアのみです。
短い時間で学習できるコンテンツに2つも3つも入らないということもありますが、
1つのことを学んだら、それを実践して行動やスキルの定着化を図ることも
目的の1つです。

4.すぐに使える
大人の学習は、合理主義的です。自分の仕事にすぐに役立つかどうかで学ぶ
意欲に差が出ます。いつか役に立つだろうという学びは実践されないので、
忘却曲線そのままに忘れ去られてしまいます。
逆にいうと、実践されれば学習は定着化し、行動変容へとつながります。

5.アクセスしやすい
学習教材へアクセスがしにくいと、探すのが億劫になってしまいます。
PCやモバイル、タブレットなど様々なデバイスからアクセスできると時間と
場所を選ばずに学習できます。
そして、できればサインインを1度したらすぐにアクセスできたり、1~2回の
クリックで見つけられる場所に教材がおかれていることが大事です。

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  ◆マイクロラーニングの活用事例 ◆
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ではマイクロラーニングを使って、どのように海外では学習が展開されているの
でしょうか。
ATDのセッションではいくつか成功事例が紹介されていました。
そのうちの1つが、「営業のスキル学習」と「リーダーシップ開発」でした。
今回はある企業における「営業のスキル学習」の展開方法についてご紹介します。

コンサルティング営業のスキルを身につけるために営業活動のシーンを6つに
分けたそうです。

1.顧客のリサーチ
2.よい質問
3.傾聴
4.自社製品の紹介
5.機会の特定
6.クロージング

そして、それぞれのシーン別にマイクロラーニングのコンテンツを展開して
います。
その形式は、ブログやインフォグラフィック、ビデオなどの学習コンテンツと
学習した内容を行動につなげる応用演習です。例えば以下のような提示がされ
ます。

【1.顧客のリサーチ】
・「潜在顧客をリサーチする5つの方法」 ブログ(2ページ)
・「顧客のマーケットや製品戦略のリサーチ」 ビデオ(3分12秒)
・応用演習
 テクニックの中から仕事で使えそうなものを2つ選んでください。
 そして、2週間継続的に使ってみてください。

【2.よい質問】
・「顧客への質問をより効果的にする10のTips」インフォグラフィック(2ページ)
・「顧客のコアニーズを素早く特定する23の質問」ブログ(1ページ)
・応用演習
 使えそうな質問を3つ書き出してください。
 3週間、できる限り使ってみて、磨きをかけてください。

ソリューション営業をマイクロラーニング化することで、忙しい中でも
学習したい時に学習でき、行動を促すきっかけまで提供できるように工夫されて
います。

しかし、これだけで本当に成果が上がるのか疑問ではないでしょうか?
実はこれを成功させることが出来た理由はその他の仕掛けでした。
それは、「ソーシャルラーニング」という現場で学びあう仕組みです。

次回はマイクロラーニングを成功させる秘訣(ひけつ)、ソーシャルラーニング
についてご紹介します。

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