リスク予応型組織風土診断

コンプライアンス違反の根本原因となりうる組織風土の特徴をはじめ、幅広い要因を調査・測定し、診断を行います。客観的な評価から課題を把握し、コンプライアンス違反の防止に役立てるためのソリューションです。

ウェブフォームまたは紙の調査票によるアンケートを実施。ビジネスコンサルタント(BCon®)による結果分析から、組織風土のリスクと課題を明らかにします。

対象者

  • 全社員

サービス概要

期待される効果

「リスク予応型組織風土診断」では、以下のような効果が期待できます。

 

自社の組織風土の特徴や、コンプライアンスに対する社員の意識・認識を把握する

 

自社や自部門でのコンプライアンスの浸透状況を客観的に評価・把握する

 

不祥事の原因となりうる、組織風土上のリスクを把握する

特徴

  1. 文部科学省主導の不祥事予防研究のリーダーを務めた岡本浩一氏(東洋英和女学院大学教授)による監修を受けています。同氏が研究・実証した、コンプライアンス違反の根本原因となりうる様々な要因のうち、主に組織風土に焦点をあてて診断を行います。
  2. 組織風土や社員の心理的特性を明らかにし、コンプライアンス違反や違反の“芽”を捉えます。
  3. コンプライアンス違反に関わる各要因の関係性を分析・理解し、あらかじめ対応(≒予応)する具体的な方法を検討できます。

監修者について

不祥事の発生を心理学的に研究した岡本浩一氏は、文部科学省主導の不祥事予防研究(2001年度より文部科学省主導「社会技術研究プロジェクト」)のリーダーを務めました。「リスク予応型組織風土診断」は、同プロジェクトで明らかにされた不祥事が起きるメカニズムを前提として設計されています。

岡本浩一氏 プロフィール

東洋英和女学院大学 人間科学部教授、同社会技術研究所所長。東京大学大学院博士課程修了、社会学博士。

【主な経歴】
東洋英和女学院大学人間科学部教授
独立行政法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター 社会心理学研究グループリーダー
内閣府 原子力委員会専門委員
国土交通省 公共交通に係るヒューマンエラー事故防止対策検討委員会

【主な論文】
組織風土による違反防止 ――『属人思考』の概念の有効性と活用 ――
組織制度・職場コミュニケーションが違反意識・違反経験に及ぼす影響
組織のおける違反の現状 ―― 組織属性・個人属性との関連分析 ――
職場における違反と個人特性の関連

展開ステップのイメージ

お客様・BCon®
  • 調査・診断の目的と進め方の確認:ヒアリングによる確認と共有
  • アンケート活用方法の確認:調査結果の報告対象や実施時期などを確認
  • 質問内容と分析方法の検討:調査の目的に応じた質問項目と分析方法を検討
    ※基本的な質問項目のほか、調査の目的や、重視するテーマに応じた質問項目を加えることも可能です(「ハラスメントについて」など特定のテーマによる設問、自由記入方式によるコメントの収集など)。
  • 調査報告書構成の確認
お客様
  • 社内関係各所への調整・案内:調査・診断の実施に向けた、関係部署等との調整
  • アンケートの実施:ウェブフォームまたは紙媒体での配布・回答
BCon®
  • 結果分析:回収されたアンケート結果の集計、分析
  • 報告書作成:調査結果をまとめた報告書を作成
お客様・BCon®
  • 経営幹部への結果の開示・報告書の提供
    ※部門・職位別にコメントを行い、比較することも可能です。
  • 報告会の実施:調査・診断結果を報告し、現状を把握。課題を共有。
お客様
  • 施策の実行:検討された施策を実行

参考

「予応」という考え方

コンプライアンスを浸透させるためには、すでに顕在化している現象に対応するだけでなく、潜在的な事象を捉え、根本原因となっている問題を洗い出して対処していくことが重要です。

「予応(よおう)」とは、コンプライアンス違反の原因となりうる要素を捉え、あらかじめ対応することで防止しようとする取り組みです。

「リスク予応型組織風土診断」により、以下の図に示されるような事象や組織・社員の傾向を把握し、コンプライアンスを一層浸透させるための変革プランを検討・策定することが可能です。

予応という考え方

2つのコンプライアンス違反と、それぞれの防止策

コンプライアンス違反は「個人的違反」と「組織的違反」の2つに大別することができます。

  • 個人的違反:個人の私利私欲を満たすための違反
  • 組織的違反:組織の目先の利益を上げるための違反
2つのコンプライアンス違反

個人的違反の防止にはルールやマニュアルの整備が有効であり、組織的違反の防止には「属人的組織風土」からの脱却が有効であることが明らかになっています。

そして「属人的組織風土」を改めるには、従業員の仕事に対する誇りや、やりがいを向上することが効果的であると考えられています。

「リスク予応型組織風土診断」では、自社の組織風土の特徴をはじめ幅広い要因を調査し、コンプライアンス推進の課題と、組織風土改善のための取り組みを検討することができます。

※文部科学省主導「社会技術研究プロジェクト」での組織不祥事予防に関する研究による

「属人的組織風土」とは?

属人的組織風土とは、属人思考(ものごとの判断をする際、事柄の良し悪しではなく、「誰の意見か」「誰が賛意を示し、誰が反対しているのか」といった、人的要素に重きを置いた考え方)の傾向が強い組織風土を指します。

「属人的組織風土」の特徴

  • 忠誠心を過剰に重く見る
  • 上下関係において公私のけじめが甘い
  • 「誰が言ったか」でものごとが決まったり、ひっくり返ったりする
  • 些細なことにも細かな報告を求めすぎる
  • 昔の「伝説・神話」が強調されすぎる
  • 問題が発生した際に、犯人探しをする傾向が強い
  • トップが下位者の人間関係を気にしすぎる
  • オーバーワークを期待し、評価する

※岡本浩一・鎌田晶子編著『属人思考の心理学』(新曜社、2006年)を参考に、株式会社ビジネスコンサルタント作成

コンプライアンスアンケートについてよくあるご質問

実施しているアンケートが複数あります。重複している内容もあり、効果的ではないと感じています。

テーマによっては、複数のアンケートを統合して実施した方が有用なデータを得られる場合があります。それぞれのアンケートの目的・設問内容をお聞かせいただいた上で、効果的なアンケートのご提案をいたします。

アンケート結果は数値が並んでいるものの、その数値が何を意味するのかが分かりにくいと指摘を受けています。
アンケート結果を基に、今後どのような施策を講じるべきか検討しやすいレポートの作成はできますか。

可能です。アンケート結果は見やすく、そして打つべき施策が検討しやすいレポートを提供しています。お客様からは、直観的にわかりやすいとご評価いただています。

アンケート実施から結果レポート提出までどのくらいの期間がかかりますか。
また費用はどのぐらいかかりますか。

標準設問を使用する場合、アンケートの回答開始から結果レポート提出まで、最短で3か月です。費用は、回答人数、設問の数、結果レポートの提出数で変動するため、個別にお問い合わせください。

長年活用しているアンケート設問の見直しを図りたいと考えています。
どのように見直したらよいか、アドバイスは可能でしょうか。

可能です。長年コンプライアンスに関するアンケート設計に携わり、この分野に精通したコンサルタントが担当し、アドバイスいたします。

コンプライアンスに関する診断やサービスの導入について、相談できますか。

関連サービス導入事例

JR西日本:組織風土の課題を把握・改善

コンプライアンスアンケートの導入・活用事例をご紹介します。

西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)では、鉄道事業における安全とともに、全社においてコンプライアンスを実現することが最も重要な課題の1つとなっていました。アンケートを通じて組織風土の課題の有無や課題を明らかにし、結果を基に、改善に向けたさまざまな施策を展開しています。

こちらの記事では、コンプライアンスアンケート導入の背景や課題、BCon®によるフィードバックなどについてご紹介しています。

関連サービス

eラーニング(コンプライアンス浸透コース)

今日の企業経営においては、コンプライアンスについて正しく理解していることが重要です。コンプライアンス基礎、パワーハラスメント、SNS(情報セキュリティー)、不正防止の4つのテーマを学習をし、全社員にコンプライアンスに関する理解を深めることを目指します。

BCon®は、株式会社ビジネスコンサルタントの登録商標です

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