ポジティブ心理学とは

ポジティブ心理学は、1998年、米国心理学会会長であったペンシルベニア大学心理学部教授のマーティン・セリグマン(Martin E.P. Seligman)博士が「病気の人を癒すのと同じくらい、普通の人の人生を充実したものにするよう関心を持つべき」として、ポジティブ心理学が始まりました。
ポジティブ心理学は、「よりよく生きるために」という目標観を持った学問で、科学的にアプローチを重視しています。また、脳科学の発展によって、脳がポジティブな状態では、創造性が増し、生産性が向上するという研究成果も多く発表されています。

目次

    ポジティブ心理学への関心が高まり始めた背景

    ‘92年バブル崩壊後20年以上、日本企業は非常に厳しいビジネス環境にさらされ、その中で企業は生き残りをかけて、徹底した効率化、M&A、リストラクチャリングの実施、成果主義型人事制度への変更、派遣社員の増員、グローバル化の推進のように、さまざまな手を打ってきました。

    一方、現場サイドでは、人が増える事はなく、一人あたりの仕事量と役割は拡大する一方で、KPI(業績指標)を細かく設定し、そのマネジメントで追いかけられる毎日という実態です。そしてグローバル化にともない今まで経験したことがない多様な価値観を持った人々と協働するということも珍しくなくなりました。このような仕事の環境だけでなく、3.11の東日本大震災を契機として、命の尊さや人生そのものを問い直すような風潮が高まり、仕事や働き方に関する考え方が変化していきました。

    このような中で、マネジメントの世界で話題となっていることは、サステイナブル経営、イノベーション、創発、内発動機というキーワードが注目されています。

    ポジティブ心理学の始まり

    ポジティブ心理学は、1998年、米国心理学会会長であったペンシルベニア大学心理学部教授のマーティン・セリグマン(Martin E.P. Seligman)博士が「病気の人を癒すのと同じくらい、普通の人の人生を充実したものにするよう関心を持つべき」として、ポジティブ心理学が始まりました。

    ポジティブ心理学は、「よりよく生きるために」という目標観を持った学問で、科学的にアプローチを重視しています。また、脳科学の発展によって、脳がポジティブな状態では、創造性が増し、生産性が向上するという研究成果も多く発表されています。

    VIAとの出会い

    ポジティブ心理学の提唱者である、セリグマン博士自身は『幸福(Happiness)』という言葉を使うのを極力ひかえて、『Well being』という言葉を使い始めました。この意味は、「よき生き方をする」ということであり、その意図するところは「希望をもって、今日一日に集中して、精一杯生きる」ということです。

    VIAは、セリグマン博士と故クリストファー・ピーターソン博士(Dr.Christopher Peterson)の2人が開発したもので、人間が本来持っている徳性の強みを発見し、活用するというもので、内発動機を高めるツールとして極めて有効なものです。ポジティブ心理学の中でも研究の中心的な存在となっています。そこでBCon®ではポジティブ心理学応用プログラムの第一弾として、VIA ワークショップを展開することとなりました。

    VIAは、サステイナブル経営やイノベーションを実現していくための中核となる人間のモチベーションや生き甲斐について新しいアプローチをすることが可能となるため非常に魅力的なものといえます。

     


    VIA診断を無料で

    VIA Institute on Character のWebサイトで、VIA無料診断をお試しいただけます。
    ※VIA無料診断は、VIA Institute on Character が提供するものです。外部サイトとなるため、操作方法の詳細等ご不明点については、リンク先にてお問い合わせください。
    ※表示言語を日本語に切り替えてご覧になれます。操作方法はこちらをご参照ください。


    BConは、株式会社ビジネスコンサルタントの登録商標です

    メールマガジンを登録

    組織開発や人材開発の最新の情報やソリューションのご案内をお送りしています。

    オススメのコラム

    組織のエンゲージメント向上につながる7つの観点

    ビジネスにおけるエンゲージメントとは、従業員と企業の関係性を表す言葉であり、エンゲージメントが高いということは、従業員と企業が結束し互いに高め合える対等な関係、状態のことを指します。

    エンゲージメントを高めることは、従業員にとっても企業にとっても双方に大きなメリットがあり、今後永続する企業を目指す上で欠かすことのできない課題となっています。

    オンライン研修について知っておきたいこと

    人材育成における研修の手法が、大きく変化しています。テレワークが普及し、研修もオンラインで実施することが多くなりました。しかし、これまで対面形式で行ってきた研修をオンラインに切り替えることに、不安を感じている組織も多いのではないでしょうか。

    ビジネスコンサルタント(BCon®)では、2020・21年度の2年間に、オンラインで12000件以上の研修やコンサルティングを実施してきました。そこで培った知見やノウハウを基に、このコラムではオンライン研修の特長や、集合研修との違い、オンライン研修の効果を高めるポイントについてご紹介します。

    働き方改革に重要な2つの観点 その① 生産性向上とは

    日本で「働き方改革」が話題に上るようになって久しいですが、DXや競争環境のさらなる激化によって、ますます重要性が高まっています。

    働き方改革を推進するに当たっては、2つの観点を持つことが重要です。1つは、組織の労働生産性を高める「生産性向上」という観点。そしてもう1つが、業務に取り組む従業員の幸福感や充実感を指す「ウェルビーイング」という観点です。

    今回は特に「生産性向上」に焦点を当て、その概要を押さえつつ、取り組みの進め方をご紹介します。