BCon Info 1月号 「職場での自律的な課題解決や学びはどう設計する?」

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016/1/21━━━┓
◆ 職場での自律的な課題解決や学びはどう設計する ?◆
┗━━━━━━━━━━━━━ BCon Information ━━━┛

 

1月も終わりに近づき、年度の締めの追い込みに注力しながらも来年度の打ち手を
具体的に考えないといけないタイミングになりました。
そこで、私の所属している部署では現状を把握するために「組織効果性サーベイ」(注1)
というアンケート調査を実施してみました。

ダイエットしたいと思ったら、まず体重計に乗って現状を知ることが大事・・・
と言われても、なかなか体重計に乗れない・・・という心境になります。
アンケート調査の前は同じような心持ちになったのですが、実施してみるとその
プロセスが発見に満ちていたので、今回はその「組織効果性サーベイ」を実施した
体験をお伝えしたいと思います。

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◆ アンケート結果は誰かの通信簿? ◆
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昨年末、組織の効果性に関係する8つの要素(注1参照)について、部署全員が
どのように感じているのか、Webを使ったアンケートで回答しました。
そして年初のミーティングでは、そのアンケート結果を踏まえて、来年度にむけた
施策を考える話し合いの時間をもったのです。

アンケート結果を開くまでは、思った以上に身構えてしまいました。
それは「職場の通信簿」というイメージがあったからです。職場が効果的かそうで
ないかが、アンケートで明らかになってしまうのか・・・と自分に自信のない部分
が湧き上がってきて不安になってきたのです。
しかし、上司の次の一言で気持ちを落ち着けることが出来ました。

「悪いところを探して、悪者を見つけるためのアンケートじゃないんだよ。
そんな目的じゃなくて、職場の問題意識を明確にして、それを乗り越えるために
みんなで次の手を考えるための材料に過ぎないんだから。」

そもそもアンケート調査の結果は、答える人が「職場やマネジメントをどう見て
いるか?」というデータにすぎません。人は事実をありのままに見ているつもり
でもどうしても物事の捉え方にはその人なりの色眼鏡を通したものになるものです。
私もそうですが、見たいように見て、聞きたいように聞いているのです。
ですからアンケートの結果は、知識テストの結果のように知っていることと
知らないことがはっきりと点数に現れたり、順位が出たりするものではないのです。

心を少し落ち着けて結果を見ると、まず「赤」と「黄」が目に刺さります。
「痛いっ」という感覚です。
アンケート結果は交通信号のように、青が「良好な認識」、黄が「概ね良好な認識」
赤が「問題含み」といった具合に表現されています。

もしかしたらこうかなと想定していた結果だったので、またもや気持ちがもやっと
してきました。

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◆ 現場の実態に目を向ける対話 ◆
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その「もやっ」とした気持ちは、ミーティングで対話を進めるうちに徐々に解消し、
視界がひらけていきました。

赤や黄として出ている項目を、所属チーム、役職、雇用形態ごとにみてみたり、
回答のバラつき(認識のバラつき)を確認しながら、丁寧にみていきました。
そして、現場の状況や業務の実態を共有しながら、どうしてこの結果になっている
のか対話形式で理解を深めていったのです。

驚いたことに、現場の状況を分かっている人が集まり、お互いに共有していくこと
で、謎解きのようにアンケートの結果の意味をみんなで読み解くことができたのです。

もちろん、その謎解きが唯一の正解ではないことは確かです。
しかし、その場にいる全員がその謎解きのプロセスを一緒に体験したことでそれに
対する打ち手や施策のアイディアを柔軟に出していくことに繋がっていったのです。

例えば、「業務が効率的かどうか?」に対して、効率的ではないという結果と
なったのですが、その背景にはどういったことがあるのかを考えていきました。

BConには、お客様のためになることや、協働しているパートナーとの効果的な関係
作りになることは、現場の状況判断で一番良いと思ったことを実践することが
できるように、ルールや規則に縛られない「原則自由・弊害防止」という考え方が
あります。
ですから、常に業務は「効率的」という観点よりも「効果的か?」という観点で
動いています。
それが反映されているのだという肯定的な見方もできるし、また、その中で無理が
生じているなら、それはどういった要因で起こっていてどうしたら解決できそうか、
職場外では誰がステークホルダーでどのように働きかけをしたら良さそうか、と
いうようにポジティブに考えていくことができました。

これは、悪いところを探して潰そうという考え方のミーティングでは、できない
ことだったと感じました。

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◆ 自律的な問題発見解決サイクル ◆
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こうした話し合いは、職場の現実と向き合い、昨年の施策をコピー&ペーストした
ようなものではなく、みんなで合意した本質的な施策を考えられるとても貴重な
時間となりました。

「自律的に、PDCをまわしたらいいんだよ」といってしまえば簡単なのですが、
自律的になるには、自ら問題を発見していくプロセスが必要です。なぜなら外部
から指摘された問題だと自分の問題として捉えられずに、自分ゴトにならない
からです。
かといって、何の手がかりもなしに、現場の状況を話したり、そこから問題の本質
について対話をしていくのはとても難しいことです。
総花的になったり、なんだか言葉だけが上滑りしてしまいます。

自律的にPDCを回し、問題解決をしていける職場になるための仕掛けの一つとして
アンケート調査と対話の場をうまく作り出していくRPDC(Research+PDC)が効果
的だと実感を持つことができました。

BConでは様々なアンケート調査や、対話の場をファシリテートするお手伝いを
させて頂いています。
ご興味がある方はお問い合わせください。

(注1)「組織効果性サーベイ診断」とは組織の効果的な運営に関連する次の8つ
の重要な要素について、社員がどのように見ているかを測ることができる診断です。

1.環境対応:外部環境変化へ対応し、新しい挑戦ができているか
2.戦略:会社の目的や使命や価値観の理解や成長戦略が実行できているか
3.業務遂行:効果的な業務遂行のための人的資源や業務フローは適切か
4.構造:戦略遂行における役割の明確性や組織の取り決めは効果的か
5.人材:知識や技能、仕事への自信や意欲があるか
6.組織文化(管理者行動):問題解決や人材育成が適切にされているか
7.組織文化(指向性):創造/協働/統制/競争/品質指向はあるか
8.組織の成果:財務成果以外の持続的な成長や会社への誇りなどの成果

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