2015年5月発行 BCon Info5月号 ATDにみる未来の学習のかたちとは?

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━  2015/ 5/ 28┓
    ◆ ATDにみる未来の学習のかたちとは? ◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━ BCon Information┛

先週、世界最大規模の人材育成の会議であるATD
(Association for Talent Development)に参加してきました。
今年はフロリダのオーランドが開催地でした。
ディズニーやユニバーサルスタジオ、ケネディ宇宙センターなど見どこ
ろの多い観光地ですが、それに負けない位、人材育成について興味深い
セッションが多くありました。
 
今年は【未来の学習の形】を考えさせられるセッションが多くあった
ように感じます。
ATDでのセッションの内容で印象に残ったことについて今回お伝えした
いと思います。

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   ◆ 世界で成果をあげる新しい教育方法 ◆
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ATDでは毎年、3名の有識者の基調講演が行われます。
その中の1人で英国ニューキャッスル大学のスガタ・ミトラ博士の講演が
とても刺激的でした。
それは、クラウド上の学校(The School in the Cloud)というこれ
までの教育の概念を覆す全く新しい子供の教育方法についてでした。
 
*TEDでも受賞経験があり、ご興味ある方は以下のURLから2013年のトーク
をご覧いただけます。
 
【TEDトーク:クラウド上に学校を】
http://www.ted.com/talks/sugata_mitra_build_a_school_in_the_cloud?language=ja

 
驚いたポイントが2つあります。
1つは、子どもの学習への取り組み方です。
インターネットに繋がった自己学習の環境を整備すると、子どもは協力
しあって学習に取り組んでいくのです。
誰からも教えられることなく、自分たちで試行錯誤しながらパソコンの
使い方を理解し、検索エンジンを使いこなすようになるのです。
つまり、学習の仕方を自分たちで探りながら発見し学びを進めます。
 
もう1つは、大人の役割の違いです。
これまでの教育の概念では、教師である大人から画一的な教授方法で
教わるという学習方法が一般的だと思います。
しかし、この取り組みでは大人の役割は子どもの後ろに立って、驚いて
みせたり、励ましたりというグランマ(おばあちゃん)的な役割でした。

自由な学習の場や環境が与えられると、子どもは自ら学習する力を拡大
させていくことが分かったのです。
 
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    ◆ 大人の学習にはどう役に立つか? ◆
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これが成功している秘訣は、3つあると私は感じました。

1.子どもが好奇心を持つ学習環境がある
 学習環境自体が楽しく子どもを惹きつけるものであるということです。
 壁に埋め込まれたPCやXbox、いつでもグランマと話せるSkypeの環境が
 用意されていたりします。それ自体が子どもに好奇心を持たせ楽しま
 せます。
 
 2.1台のコンピューターを複数人でシェアしている
 1人1台のコンピューターを与えるのではなく、1台を複数人が使う環境
 になっているので自然とグループでの共同学習になり、お互いの知恵を
 使いながら自律的に学ぶようになります。

 3.魅力的な「問い」がある
 スガタ氏自身の役割でしたが、謎めいた、なんだか調べてみたい、分か
 りたいと思うような魅力的な「問い」を残して去っていることです。
 学習の原動力になる「問い」がそこにはありました。

このポイントを大人の学習に応用してみることは十分に可能ではないで
しょうか?

真面目な座学ばかりではなく、ゲームやイラストレーションを人財育成に
取り入れている企業も増えてきています。
また、ワークプレイスをフリーアドレスにし、誰が隣に座るか分からない
ように毎日くじ引きをして席決めをして、共同を促す仕組みを入れている
企業もあります。
そして、ミッションやビジョンを明確にし、その意味合いを伝え、メンバー
を惹きつけ、仕事への原動力となる魅力を作り出すことに注力している
企業も多いようです。
 
皆さんの組織ではどのような工夫をしていますか?
今までの「学習」に対するパラダイムを破って、未来の学習の形を模索する
時期に来ているのかもしれません。

今までとは違った、未来の学習の形はまだまだATDでも模索中のようです。
BConでも探索をしながら、みなさんに共有していきたいと思います。
 
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