2015年4月発行 BCon Info4月号 体験学習のサイクル、グルグルまわせてますか?

━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2015/4/30 ━━
 ◆体験学習のサイクル、グルグルまわせてますか?◆
━━━━━━━━━━━━━━━ BCon Information━━

寒暖差の激しい4月でしたが、皆様体調は崩されていませんか?
BConでは新人研修が先週で終了し、各営業所や職場には元気で
フレッシュなエネルギーがあふれています。

これから実際に仕事をはじめていく新人は、研修ではないリアル
な体験学習をしていくことになります。
職場の上司先輩はどんな眼差し、どんな態度でOJTを行っていく
と良いのでしょうか?

今回は「経験体験」から学習するサイクルをうまくまわすための
ポイントについてご紹介したいと思います。

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 ◆ 経験・体験から学ぶということ ◆
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先日「経験学習」の基本を学ぶ機会がありました。
これは、組織行動学者のデービッド・コルブが経験からの学びを
体系化したものです。
知識学習と違って、体験から学習し成長するにはポイントがある
のです。

【経験学習モデル】

 経験:具体的な経験をする
      ↓
 省察:何が起こったか多様な視点で振り返る
      ↓
 概念化:他でも応用できるように概念化する
      ↓
 試行:新しい場面で実際に試してみる 

これをグルグル回していくことで、日常の仕事の経験体験から学
習ができるというモデルです。

これは、車の免許を取る時や、コーチについてもらってスポーツ
のトレーニングをする時にも、このプロセスを踏んでいるので、
みなさん経験があり、実感していることではないでしょうか。
職場でのOJTでもこのサイクルを後輩と一緒に回していくように
設計をしてる方もいらっしゃると思います。

しかし、今更ながら一つ見落としていたことに気づかされました。
それは一人ひとり、人によって経験学習のサイクルの中でも得意
なところが違うということです。

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 ◆ 学習サイクルの得手・不得手 ◆
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例えば、私は最初の「経験」がとても得意です。ですから、何かを
“まずやってみる”“飛び込んでみる”ということがとても好き
です。しかしながら、次の「省察があまり得意ではありません。起
こったことがどんなことであったのか、一つひとつ丁寧に振り返る
のではなく、ざっくり上手くいったことと、上手くいかなかったこ
とだけを振り返るので、次の「概念化」がとても浅くなります。

せっかちな性格ということもありますが、「省察」をする時間を充
分取らず、例え時間が設定されていても、結論づけたら思考終了状
態といった具合です。
そして早く実践をしたくてたまらなくなるのです。

一方、同僚には「省察」が得意な人がいます。何が起こったのかを
事細かに記述します。自分の行動だけでなく、周りで起こった
ことの客観的な面まで記述し、更に自分の感情面の変化までも記述
していくのです。
本当に同じ経験をした人が書いた振り返りなのか、他者からみると
いぶかしく思える位に詳細な省察です。
しかし、概念化は苦手のようで「省察」したことに満足してしまう
タイプです。ですから、時間をかけた割には次のアクションに活か
されません。

このように、同じ学習サイクルをまわしていても、人によってつま
ずくポイントが違うことに気づきました。

それでは、どのようにしたら学習サイクルを効果的に回していくこ
とができるのでしょうか?

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 ◆ 効果的な学習サイクルのまわし方  ◆
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まずは、一人ひとりの得手・不得手を先輩や上司、または同僚同士
で把握していくことから始めるのです。
同僚同士ですと、お互いに補い合うことができます。
また、先輩や上司はつまずくポイントを上手くサポートしてあげる
こともできます。

例えば、最初のステップの「経験」が不得手な方は、特に失敗を恐
れます。
その場合、体験を細かくステップに分けて踏み出しやすくしたり、
自信をもてるように、最初に小さな成功を体験させて褒めるといっ
た工夫が効果的です。

次の「省察」が不得手な方には、振り返りする際のガイドを提示し
ます。何をしたのか、何が起きたのか、変化があったことは何か?
といったことを客観的に記述するための質問を用意します。それと
同時に、その時の感情を引き出す質問も効果的だと言われています。
例えば、その経験の中で熱中できたのはいつだったのか、フラスト
レーションを覚えたのはいつだったのかといった具合です。

ポジティブな感情もネガティブな感情も、それが引き起こされた出
来事には、人がどの様にその出来事を捉えたかというメンタルモデ
ルが反映されるからです。

「概念化」が不得手な方には、これまでの経験と重ね合わせるよう
な質問が効果的です。同じような経験をしたことがあるか、そこか
らの気づき学びは何か?その経験の何が自分にとって価値があり、
意味があることなのか、といった具合です。

そして、最後の「試行」は学んだことを活かして、どのような違っ
た行動を取るのか、何をするのかを具体的なアクションとして設定
する質問が効果的です。

このように、学習のサイクルは、知っていても出来ないこと、効果
的でないことが沢山あります。
みんな一緒になって、学習サイクルをまわしていける職場にするた
めにご自身、または後輩のつまずきポイントを見極め、お互いに背
中を押し合うことができると良いですね。

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