2013年8月発行 BCon Info 8月号 『半沢直樹』にみるマネジメント変革のポイント 

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/ 8/27━━┓
    ◆『半沢直樹』にみるマネジメント変革のポイント ◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━ BCon Information━┛

最近、話題のTVドラマ『半沢直樹』を毎週ドキドキしながら観ています。
ドラマの視聴率は13%超えるとそこそこ評価され、20%超えれば大ヒット
と言われるなか、『半沢直樹』の視聴率がどこまで上がるのか注目されて
いる方も多いと思います。

先日、なぜこんなにも『半沢直樹』が注目されるのか?と友人と話をしま
したが、様々な要素がありそうです。

 1.話の展開が早く、スピード感があるということ
 2.分かり易いワンフレーズ「やられたら倍返しだ」があること
 3.見た目と雰囲気が役柄にぴったりのキャスト陣
 4.銀行の本来の存在意義と、登場人物の行動のギャップの大きさ
 5.感情をバネにした主人公の活躍

他にも、人によって惹きつけられる要素は違うと思いますが、とにかく人
気が人気を呼んでいるドラマであることは間違いないことでしょう。

上記の4と5は、いま経営の中でも目を向けないといけないポイントを押
さえているように感じます。

今回は、『半沢直樹』にみる、今求められるマネジメント変革のポイント
について情報提供します。

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   ◆ 創業の精神や企業の存在意義に立ち戻る ◆
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当然ですが、企業は創業を経験しています。その時には、なにか必ず想い
があって創業しているので、理念があります。「水道哲学」とか「国民の
健康に資する」など、会社は利益追求以外に理念をもって誕生しています。

しかし、時代とともに人間の成長と同じく、組織も成長の段階があるので
様々なことが変わっていきます。

『半沢直樹』のドラマでは、どのように描かれているでしょうか?
4.銀行の本来の存在意義と、登場人物の行動のギャップの大きさ
が如実に表現されています。

本来、銀行は経済社会の中で、個人、企業、国や地方公共団体にお金とい
う、いわば人間の身体で例えると、血液を送り込む心臓のような存在であ
り、銀行は常に新鮮で清潔な血液を送り続ける必要があり、その責任は重
大です。

しかし、その使命に忠実に動く組織であるかといえば、『半沢直樹』では、
合併した銀行ということもあり
 「あいつは元産業中央の人間だから・・・」
 「東京第一のやつらは・・・」
といったように権力を争う様子が繰り返し描かれています。

合併していない企業であっても、組織が成熟期になってくると、営業部門
と生産部門の対立といった派閥争いがある組織も少なくありません。

これは組織の成長段階を考えると当然起こりうる問題なのです。
一般的に成熟期に入ると、官僚制の弊害が出てくると言われています。

例えば、規則万能主義や責任回避、自己保身、秘密主義、前例踏襲主義の
保守傾向、権威主義的傾向やセクショナリズムなどです。

多くの企業は今、この状態を避けるためにも、創業の原点や自社の存在意
義を見つめなおすタイミングに来ています。
つまり、本来の目的に立ち戻ることで、各部門、職場、人の力を合わせる
方向性を定めることが求められています。

また、その存在意義は、社会から認められ、働いている従業員から認めら
れ、賛同を得られるものでなければ力を発揮しません。

この賛同を得るプロセスとして、社員と共に歩み、一緒になって描き出す
ことが現代のリーダーには求められています。
その背景には価値観や雇用体系や年齢・国籍・性別が多様化していること
があります。

この多様性の中で、「私たちは何を創り出すのか」「私たちはどうありた
いのか」を考えるプロセスを丁寧に踏むことで、皆が心からコミットメン
トできるミッションとなり、言行一致の組織となるのかもしれません。

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   ◆ 人間本来の能力を引き出すマネジメント ◆
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さらに、今、人材育成において投資するべき対象が変わってきているのも
確かです。
これまで、組織の効率性や効果性を高める方法は、いろいろ試されてきま
した。個人のスキル開発や、効率的な仕事の進め方を追求する方法、構造
の改革などです。

どれも現在でも、組織の状況によって必要があれば実施した方が良い手法
です。
しかし、あらゆることを実施してきた企業が多い今、注目を浴びているの
が、人間が本来持っている力を引き出すアプローチです。

『半沢直樹』の魅力の一つは、主人公やそれを取り巻く人々の感情がスト
レートに描かれていることにもありそうです。
5.感情をバネにした主人公の活躍 です。

堺雅人さん演じる主人公、「半沢直樹」のエネルギーは、怒りの感情や、
義理人情の感情から通常では考えられない行動力を発揮しています。経済
的合理性よりも、自分の信じるもの、感じるものを大切にして判断し、行
動していてとても非合理的です。

このように人間が本来どういった存在であり、力を発揮しているのかをも
う一度見直すことが重要です。

 ・人間は感情を持ったイキモノである
 ・人間は非合理的なイキモノである

他にも、人は、働きたい、役に立ちたい、喜ばれたい、成長したい、学習
したい、人と一緒に何かを行いたい・・・といった欲求を持って生きてい
ます。

それにも関わらず、人が持っている仕事に活かせるスキルや能力といった
ことにだけ焦点を当て、それを活用して経営するというようなマネジメン
トをすると、本来持っている能力すら発揮されない結果になる恐れもあり
ます。

これまではこの「感情」や「人間の潜在力」にアプローチする方法として
は、人生哲学や気合、自己啓発的なものが多かったため、そこに経営が投
資した場合のリターンが見えづらかったのが実情です。

しかしながら、10年程前から研究が進められてきた「ポジティブ心理学」
という学問では実際に、「感情の状態を変える」具体的な方法や、「特定
の感情が生み出す効果」を科学的に導きだしています。
今や、人間の感情や、潜在力、自立性に、具体的に投資すれば効果が上が
る方法論が確立されつつあるのです。

BConでは、このポジティブ心理学の知見を活用した、科学的にも効果が期
待できるプログラムを展開しています。
その一端を皆様にお伝えするためのセミナーも開催を予定しております。

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