2013年7月発行 BCon Info 7月号 組織を盛り上げるゲームの要素

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/7/23━━┓
      ◆  組織を盛り上げるゲームの要素  ◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━ BCon Information━┛

7月4日から日本経済新聞の経済教室欄に連載されていた信州大学の西村
教授による『行動経済学』をいつも楽しく読んでいました。
人間がよくしてしまう勘違いなど、心理学の知見を経済分析に取り込んだ
研究を「行動経済学」というそうです。

7月10日の記事では「囚人のジレンマ」を扱っていました。
お互いに協力する方が裏切るよりも良い結果になる事が分かっている場合
でも、皆が相手を疑い、自身の利益を優先してしまう状況では、裏切って
しまうというジレンマです。
記事には男性だけで編成されたグループの場合、お互いに裏切りあう傾向
が強く、その中に女性が数名入るとお互いに協調し合う確率が高くなると
書かれていました。

どうしてそうなるのか?までは書かれていませんでしたが、職場を考えた
時にチームの生産性をあげるためのヒントになりそうです。

 ・過度に競争的な職場においては、生産性は必ずしも向上しない
 ・人は状況に応じて協力的になったり、非協力的になったりする

私などは単純に、みんなが協力すればすべて物事はうまくいくのに・・・
と考えてしまいがちですが、人間の心理は奥深いものがあるのですね。

最近では、マネジメントの1つの大事な要素として、人間の心理の癖を上
手に活用し、楽しみながらメンバーの行動を変え、協力的に、生産性をあ
げていくような仕掛けが注目されています。

この1つの方法として「ゲーミフィケーション」という手法がとられるこ
とがあるそうです。

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     ◆ 楽しみながら行動を変える仕掛けとは ◆
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ゲームというと、遊びであり、仕事とは関係ないというイメージが先行し
ますが、人が夢中になってしまう手法をゲーム以外の分野に活用していこ
うとする動きがあります。

この手法がゲーミフィケーションです。
様々な要素があるようで、その一部をみると、これまで自分が経験してき
たゲームにもその要素があったと納得してしまいます。

 ■見返り
  報酬としての見返りと罰としての見返り(罰ゲームなど)

 ■社会性
  個人としてのランキングや、チームとして協力することで達成できる
    タスク

 ■仕掛け
  予測できる仕掛け(規則性)と予測できない仕掛け(不規則性)

それでは、これを職場に応用するとどうなるのでしょうか?

株式会社シンクスマイルという会社では、他の社員からほめられた回数で
「バッジ」を贈り、その回数を点数化するという社内評価システムを導入
しています。

これは会社の価値観「10の行動指針」に結びつけて行われており、価値観
の唱和や出来ていない事への指摘といったやり方ではない、新しい価値観
浸透の施策です。
行動指針に応じた10種類のバッジが用意され、そのバッジには価値観をよ
く表現した名前とそれを連想させるイメージがついています。
例えば、「顧客感動バッジ」は、顧客を感動させるような行動をした社員
に対して贈るもので、これは行動指針の「顧客に驚きと衝撃を」に沿って
設定されたものです。

また、バッジを贈る際にはその理由も伝える仕組みになっているそうです。

バッジの贈り合いと聞くと、ただのお遊びのように見えますが、実は役職
者は月に40個、一般社員は月に20個のバッジを贈ることが義務付けられて
おり、バッジの数は昇給にも直接結び付いています。

この制度の効用として、
 ・みんなが楽しみながら実践できる
 ・人のことを良く観察して知るようになる
 ・評価の納得度が高くなる

ということが挙げられるようです。

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     ◆ 気をつけたい報酬と目的のすり替え ◆
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価値観を徹底する、評価はこまめに、納得感のあるように等、マネジメント
上当たり前のように管理職が実践することとして理解はしているのですが、
実際にはプレイングマネジャーとして忙しく活動している中でなおざりに
なっている企業も多いと聞きます。

ゲーム的な要素を取り入れることで、楽しいから忙しくても実践してしまう
ような環境の仕掛けもこれからのマネジメントには必要なのかもしれません。

ただし、これは目的が報酬を貰う事になった時点で、失敗してしまうという
危険性もはらんでいますので気を付けないといけません。

    子供が宿題をした
       ↓
 続けて欲しいと思ってお小遣いをあげた
       ↓
 お小遣いをあげないと宿題をしなくなった

これはお小遣いをもらう事が目的となってしまった例です。
どんな仕組みを取り入れても、結局は管理職が目的にかなった活用・運用を
することが大前提であることは変わらないですね。

BConでは、厳しい中でもポジティブに未来を描き、現状を見据えた活動がで
きるようにするポジティブ心理学を活用したワークショップをご提案してい
ます。
働く喜び、充実した職場生活だと社員が感じることで、生産性があがり、ビ
ジネスを成功に導くマネジメントにご興味がある方は弊社営業までお問い合
わせください。
 

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