アルフレッサ株式会社 インタビュー

Exif_JPEG_PICTUREアルフレッサ株式会社
取締役 副社長 管理本部長
松田 敬介様

”修羅場の経験とぶれない想い”が人を強くする
~人財開発のための仕組みづくり~


人はどのように育ち、組織はどのように強くなるのか。

6社もの合併経験を経て、「人財は修羅場を経て成長できる」という持論をお持ちのアルフレッサ株式会社 取締役 副社長 管理本部長 松田敬介様。ご自身のキャリアからジョブローテーションの重要性を体感され、現在は人材マネジメントの仕組みを構築していらっしゃいます。今回は人財に対する期待や人材育成にかける想い、そして組織に対する想いをお伺いしました。

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アルフレッサ株式会社

アルフレッサ株式会社
本社:
東京都千代田区
事業内容:
医療用医薬品、医療機器、医療用検査試薬、介護用品、健康食品、一般用医薬品等の卸売販売
従業員:
6,482名(2015年3月31日現在)
HP:
http://www.alfresa.co.jp/

BConとのご縁のきっかけを教えてください。

私自身は複数の部署を渡り歩いてきましたが、16年間の営業現場を経た後、人材開発課長として研修と採用を任され4年間勤めました。その時代に階層別研修や目的別研修でご縁があったのがBConさんです。そしてその後、複数の合併を体験しながら仕入8年、営業2年、物流9年を担当して再度管理本部に戻ってきた今BConさんに想いを託してプロジェクトを行っています。

BConに対してはどのような印象をお持ちですか。

BConさんは最新の経営学や理論を活用しながらも、経営とは泥臭く、最終最後は人なんだということをしっかりと体験談をふまえてご教示下さいます。私はそこが好きでしてね。その点をしっかりメッセージしてくださったので、人材開発課長時代は色々な面で本当にお世話になりました。経営は机上の空論では動きませんから。知識だけで経営が成功するのであれば学者や高学歴者が経営しておけばいい。でも人は理屈だけでは動かないから難しいわけですよね。BConさんの人間の心理をわかった上で踏み込んで言ってくれる個性派の講師陣に刺激を受けましたし営業さんも本音で踏み込まれますからね(笑)。

私はいつの時代も普遍的なもの、変わらないものが脈々と受け継がれていると思っています。BConさんからはマイケル・ポーターやピーター・ドラッカーなどの経営学の原点や最新の切り口を教えて頂きながら、学びや気づきを与えてもらっていました。 経済と違って経営は人ですよね。人の考えや感情、思いはいつの時代も変わらないじゃないですか。私はBConさんから教えてもらう事で、普遍的なものへの確信を一層深めることができたと思っています。

管理本部長に就任され、再度BConにお声掛け下さいました。その経緯を教えて下さい。

“変革の時にはBCon”という印象が強かったので、声をかけさせてもらいました。
市場の変化に対応するために、物流改革やコスト改革を進めてきましたが、次のステージとして“人”の差別化による優位性を作り出すため、人材強化のフェーズに入る必要性が出てきました。

アルフレッサ株式会社 取締役 副社長 管理本部長松田 敬介様

階層別研修や評価者研修などもBConさんにやってもらっていますが、今は私の想いを制度として具現化するために人財開発プロジェクトを立ち上げ、人材マネジメントのコンサルテーションとしてサポートしてもらっています。

当時、私はBConさんの吉田輝生元社長の低い声での言い回しや振る舞いが好きでしてね。その強い印象もありましたが、合併当時アルフレッサの執行役員候補者研修で偶然、横関社長が担当されていてやっぱりいいな~と思いました。それで相談先としてすぐにBConさんをイメージしましたね。

人財開発プロジェクトを通してどのようなことを実現されたいですか。

我々の会社はメーカーではないので経営資源は「人」でしかありません。人財が活性化し、レベルアップし、モチベーション高く、この会社で良かったなあと思える仕事をして、頑張っている人が報われる会社にしたいと思っています。それを形にすることをBConさんに手伝ってもらっているわけです。

私は、人事制度改革に取組むとき、決して給与改革だけにとどまってはならないと思ってやってきました。合併の際、給与レンジの調整などは必要な事項ではありますが、給与関係はある程度最終最後の個人個人の結果評価であると思っています。人事制度で重要なことは、ビジョンに伴った教育体制やジョブローテーション、キャリアパスなど、人事データをくみ取りながら現場と一体となって一人ひとりに焦点を当て、全体として組織のレベルアップを図っていく仕組みだと思っています。

おかげ様で私は色々な職種を体験したことで、さまざまな現場から会社を見ることの重要性を学びました。それを今後の会社を支える社員には身をもって体験してもらいたいのです。

色々な現場から会社を見る重要性とはどのようなことでしょうか。

一つはジョブローテーションでさまざまな仕事を経験することから、会社を多角的に見られるようになる事です。

私自身、営業現場でバリバリ頑張っている時代に人材開発担当への異動が出ました。その時は「大きな売上げをなくすことになるぞ!」などと悪態をついていました(笑)。けれど、これが営業で実績がある人間を本社に引っ張って内勤をさせるジョブローテーションの走りでしたし、私自身のキャリアパスに大きな影響を与えた出来事でした。

現在では、私が管理本部長としてジョブローテーションの旗振り役になり、営業本部長に協力をお願いして営業の優秀な若手社員7名を本社に引っ張ってきました。

この激変している業界の中で、営業が最前線で得ている貴重な情報をフルに活用する必要があると感じています。現場で五感を通して感じ、そこで戦って頑張っている人間を本部の中枢に持ってこないといいビジネスモデルができ上がりません。営業現場からしたら優秀な人材を引き抜かれるわけですから抵抗はあったでしょうけれど、組織的な動きを汲んで全面的に協力して貰っています。

現場にいると本社からいってくる「この資料提出」とか「この研修に参加」とかうっとうしくてしょうがなかったですし、営業している貴重な時間を割くな!とか思ったこともありましたが(笑)、本社は本社で会社や社員のために想いをもっておこなっています。それをジョブローテーションすることでお互いの意図、厳しさがわかり、少しずつ全社的な視点で仕事をとらえることができるようになってきます。お互いの苦しさもわかりますしね(笑)この両方を経験することによって今まで以上の連携ができるようになって組織が強くなってくると思うのです。

ジョブローテーションは今までのキャリアとは異なるテリトリーで白紙からスタートしなければいけない、これは一つの修羅場です。あえて修羅場という厳しい表現をしていますが、自分が成長できる、やりがいのある環境ともいえます。そこでどれだけ努力をして自分の血肉にするかが重要なのです。

アルフレッサ株式会社 取締役 副社長 管理本部長松田 敬介様

営業から経験のない内勤部門に異動した人材開発課長の時代は非常に厳しかったですが、今思うとあの体験が今の自分を作っていると思います。研修の準備のために自分も本を読み人一倍理解しましたし、開講の挨拶も原稿を書いて家族の前で練習したり、車の中で何度も何度も読み上げたりもしました。研修に来ている人に学べと言っているのに自分が学んでいないのもおかしなもんですからね(笑)。

これも少しずつ場数を踏む中で自信をつけてきましたが、それが修羅場なんだと思います。今まで営業の現場で戦ってきた人たちでも違う現場に行けば白紙からのスタートになって全て吸収しないとできません。それはきついけれどこれが血肉になるので、その経験をさせてあげたいですね。それが強い組織を作るポイントだと考えています。BConさんには申し訳ないけれど、これが研修100回以上分の効果があると思いますから(笑)

様々な職種を体験される中で大切にされていたことはなんでしょうか?

その道のプロから学べることを学ぶ、そして想いを持って仕事をするという事です。

私は物流を9年間担当しましたが、その中で物流センターを7か所作り、数百億円の投資を行いました。いかにその地域に医薬品の拠点を作るかという思いで土地を物色し、建設中は毎月必ず現場を回り、会議にも出席しました。ゼネコンさんやシステム・マテハン関係の方々から進行状況や問題点への対応等など数多くの学びがあり、WBSという非常に緻密な工程表管理を教えてもらってからは、その後仕事を進める中で活用させてもらったりしています。それぞれの現場で出会う方々はその道のプロなので、いい仕事をされている方達からはその基本・技をいただくようにしていました。

取締役 専務執行役員  管理本部長 松田 敬介様

また偶然、阪神大震災と東日本大震災の両方に遭遇していますが、幸いにも東日本大震災時、東日本8か所の物流センターはどれも被害にあわなかったんです。なぜかわかりますか?建設時、天井を貼る直前に「アルフレッサ松田命」と書いたお札を天井に貼って魂を預けているから守られたんでしょうな(笑)。というのは冗談ですが、それくらい魂込めて仕事しているんですよ。阪神大震災の経験を生かし、しっかりした震災対策を事前に打っていたことが奏功しました。

京都に医薬品センターを建てるのに、ある企業様に土地を売却していただきました。私自身が京都に住んでいるのもありますが、営業当時、京都の病院を回っていた関係で、市内に医薬品の基地(センター)を作らせてもらえれば通常はもちろんの事、有事の際も京都市民を救える手助けが出来るのではないかと感じておりました。その企業様の創業者の哲学が以前から好きなこともあって、京都に物流センターを作ることが、しいては社会貢献に繋がることを訴え続け、10数回通って成就できました(笑)。仕事とは自分が現場に行きながら気持ちや想いを届けていかなければいけないと思っています。

我々は生命関連企業なので、通常はもちろんのこと、震災やパンデミックといった有事の際に医薬品が安定供給でき、医療に貢献できるような物流センター・支店を作っていきたいとの想いから、できる限り患者様に近い所に拠点を作ってきたんです。

次のステージは人財強化だとおっしゃいます。どのような人材を強化しますか。

私は組織を強くするのは管理職の存在だと思っています。
管理職がしっかりしていれば組織は営業でも物流、本社でもピリッとします。メンバーの目線・発言・声がいい組織は全て違う。管理職は情熱と自分自身の原理原則、そしてこうしたいという目標観を持つことが大事です。管理職がいかに熱く、想いをもって仕事に打ち込むか、迫力と熱意を持っているかが特に重要だと思っています。そのためにはコミュニケーション、ヒューマンスキルが大事だと常々言っています。だから部下の意見、気持を聞いてあげてくれ、と。

覚悟を伝えることが重要なんです。何とかやり遂げたいという想いをもってやる。そうでないと部下も動きません。そうした部下の世代をイメージしながら仕事ができる人間が管理職だと思います。個・個ではないですね。

ぶれない想いを持った人間が大切です。この会社をどういう風にしたいか、この会社にどういう人材が育ってほしいかを思い描ければこのイメージが持てます。そうでなければぶれる。なかなかこういう人材がいないからこそ育てなければと思いますね。

そうした人財に次の世代を繋いでもらいたいんです。それがゴーイングコンサーン(事業の継続性)に繋がっていくと思います。

ぶれない松田様はどのように生まれたのでしょうか?

営業時代の経験はもちろんですが、もっと根っこの部分で言うと、自分自身が商い人の子どもだったというのは大きく影響していると思います。父親の仕事を見ながら、また手伝いながら商売とは楽しいなと思える時と大変厳しいなと思える時を過ごしてきました。大学生の時に実家は倒産をしましたが、両親には感謝をしていますし、そうした環境の中から商売の原点は「信用と信頼」だと学びました。

だからこそお客様に真摯にむきあう、相手の為に自分が何をできるだろうと思う想いが強いんだと思います。商売って厳しいものだと自覚していますので。

そうした想いを持っているので、会社をこうしないとよくならないという自分なりの原理原則があるんです。何にも思っていないのが一番いけないけど、思っていて何にもしないのはもっといけないと思います。

何事にも対しても一生懸命やっているから、それがダメなら外してくれという気持ちで臨んでいました。自分が努めてきた事は、とにかく一生懸命やり、その結果に拘ったきただけです。

松田様にとって教育とはどういうものですか?

「教育は百年の計」と言います。教育は継続しないといけないものじゃないですか。結構力を入れていたと思いますよ。一般研修の充実はもちろんのこと、選抜研修として会社から意図的に引っ張り上げる事も人材の層を作る上では重要だと感じています。人財の成長を見ると教育をしていてよかったなと思います。時間はかかるけど気づきや学びは結果として出ていると思います。

また、人を育成するには人を見る目も必要です。部下をしっかり見てやる気を引き出すために全管理職へ評価者研修を展開しています。あと職種を問わずヒューマンスキル等を高めるために階層別研修を実施しています。教育による人材強化は重要なんです。

会社を支えるうえでは営業も内勤もコアの人材はバランスよく自社で育てていかないといけないと思います。教育予算は上がっているけど、商社には「人」しかいないので先行投資としては必要不可欠な事だと思っていますね。


今後の弊社への期待をお聞かせください

最新の理論等も紹介してもらいながら、今は走らせているプロジェクトを成功させるとともに、社内に定着させるところまで、精いっぱいサポートしてもらいたいと思っています。

自分の想いを覚悟として宣言するとプレッシャーもかかりますが、その分神様がヒントをくれたり味方をしてくれたりすることもあると思っています。願望や強い気持ちがあり、成功裏に終わらせたいと思うときほど、それを口に出し、言葉にするのがよいと思いますね。上に立つ側に強い想いがあれば、下も真剣になりますからね。片手間や丸投げはだめです。
だからBConさんと組んで、今後の人材の成長に寄与する想いを形として残していきたいと思います。今後もよろしくお願いします。

編集後記

松田様のエネルギーと何事にも真摯に全力投球をされていらっしゃる姿に感銘を受けました。ぶれない自己を築き自分の心からの想いに沿って実直に行動することの大切さを教えていただきました。人と人との関係性を大事にし、総合的かつ長期的視座を持ち、揺るがない想いをもって組織や人材の成長にエネルギーを注がれる、まさに組織変革推進者にお会いできた嬉しさでいっぱいです。階層別研修や評価者研修等複数の研修を担当させていただくことと併せて、松田様の想いを仕組みとして定着させることをBConに託していただいております。組織・人材開発に寄与できますよう、今後とも精進いたします。(編集者)

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