50周年イベント:ヘンリー・ミンツバーグ教授特別セミナー

ヘンリー・ミンツバーグ教授特別セミナーレポート

2013年2月18日(月)、BCon50周年イベント
「ヘンリー・ミンツバーグ教授特別セミナー」を開催しました

テーマ 『マネジメント:それはあなたが考えているものではない』

mintz1.JPG

講 師:ヘンリー・ミンツバーグ教授
カナダ マギル大学経営大学院
クレグホーン寄付講座教授
・場 所:東京ステーションコンファレンス
(千代田区丸の内)
6階 コンファレンスルーム

弊社は2014年2月24日に設立50年を迎えました。次の50周年を迎える礎づくりとし、「50周年イヤー」として様々な形でお客様に感謝の気持ちをお伝えしてまいりました。

この記念すべきイベントのスタートに、世界的に著名なヘンリー・ミンツバーグ教授を招いてセミナーを開催いたしました。セミナーには日ごろより、ご愛顧頂いているお客様70名(経営者・役員の方6割)にご来場いただきました。また、弊社コンサルタントも一緒に参加して総勢120名の参加となりました。ヘンリー・ミンツバーグ教授の話に真剣に耳を傾けながら、活発な質疑応答などもあり、熱気あふれる雰囲気の中、大盛況でセミナーを開催することができました。


セミナーの主な内容をご紹介します。

セミナー冒頭に、ミンツバーグ教授から「日本は何を失ったのか? なぜ、失われた10年となったのか?」という問いかけがありました。

mintz4.JPG

日本の「失われた10年」(20年?)は、アメリカ型の経営を導入したことによるものである。短期的な利益追求、トップダウンの戦略、成果主義、賃金格差・・・このようなことでは、日本も米国同様マネジメントも経済も崩壊する。それでも、リーダーシップに注力しすぎているアメリカ型のマネジメントを踏襲しようとしているのはなぜか?という問いかけがありました。
ミンツバーグ教授はセミナーの中でMBA(経営学修士)で計画的戦略の手法を学び、強いトップダウンを持つリーダーの経営を「アメリカ型」と定義し、経験主義で人のつながりを強く持ち、トップダウン型のリーダーシップだけに依存しない経営を「日本型」と対比しました。

マネジメントの2つの方法:変革型リーダーリップ(Heroic leadeship)と関与型マネジメント(Engaging Management)

mintz3.JPG

かつてHondaが北米のモーターサイクル市場で大きなシェアを獲得し、成功した時の事例を引き合いに出しながら、戦略を描けるトップ(英雄的リーダー)がいたからではなく、現場での暗黙知や直観が共有され、戦略に反映させられるように日本の組織がコミュニティとして機能していたという80年代の日本の経営スタイルの本質について語られました。また、トヨタが素晴らしかったのはGMと競争したからではなく、改善し自分たちの最善を尽くしたからだという例を出し、長期的観点で、将来に投資する文化が日本にはあるのだから、西洋の真似をするのではなく、自分に正直にマネジメントして欲しいと訴えかけていました。コミュニティ型のマネジメントをするには「関与型マネジメント」が肝要であるとし、ヒエラルキーを打ち破って、自ら参画すること、単に組織図を変えるのではなく、組織の中の「人と人の関わり」を変えることがポイントだと指摘しました。


ミドルアップダウンとコミュニティ

「関与型マネジメント」ができるのは組織のトップだけでなく中間層であり、野中郁次郎氏(一ツ橋大学名誉教授)の提唱している「ミドル‐アップ・ダウン」型でもあると紹介されました。
これは、トップのビジョンを理解し、ビジョンという傘の下、ミドルマネジャーは現場に関わり、現場で起こったことから学び、学ぶことを戦略に反映させるというマネジメントです。ベスト・プラクティスを共有すればよいとか、個人の行動を変えさせればよいとか、インセンティブを与えればよい、といったことがマネジメントであるというのは間違いであると指摘し、コミュニティとして経験・現実を受け入れ、学びを考え共有し、次の計画に反映させのるのがマネジメントであると述べました。
ミンツバーグはコミュニティの中心に自らが入り込むリーダーシップのとりかたを、明快で大胆な戦略を打ち出す英雄的なリーダーシップに対比させ「コミュニティシップ」と表現しています。「関与型マネジメント」では、人を「人的資源(Human Resorce)」として扱うのではなく、「人間(Human Being)」として扱う人間中心のアプローチが重要であるということも言及しました。最後に社会もコミュニティであり、会社組織もコミュニティの集合体であると再認識することをメッセージされてセミナーは終了しました。


ワークショップの様子

セミナー中、2回のワークショップが設けられました。

ws1.JPG

1「失われた10年、何が失われたのか?」
・経済は?・政治は? ・経営は? ・コミュニティは
2「コミュニティシップを形成する」
・あなたの組織はどの程度コミュニティとして機能しているか?
・どのように強化するか?

参加された皆様は真剣に議論され、コメントや教授への質問もありました。

 

 


ミンツバーグ教授から、セミナーの途中、50周年イヤーに向けてメッセージをいただきました。

mintz5.JPG

「Happy  Birthday  BCon! 50年、それ以上もっと長い間の成功を祈っています。」
とセミナー中にメッセージをいただきました。お客様とのコミュニティ、社内のコミュニティを大事にしながら、次の50年の礎とする50周年イヤーの本年、社員一同邁進してまいります。

ヘンリー・ミンツバーグ教授 プロフィール


ヘンリー・ミンツバーグ(Henry Mintzberg) 

Henry_Mintzberg.jpg

1939年生まれ。カナダ マギル大学経営大学院 クレグホーン寄付講座教授で、世界中で認められている経営学者。経営と組織(戦略形成プロセス、組織デザイン等)が最近の研究テーマ。 欧米では、ピーター・ドラッカーと比肩する“マネジメントの権威”と称されハーバード・ビジネス・レビューでも度々特集が組まれる。『マネジャーの仕事』(原書,1973年)で、経営者に随行し、日常の実態を観察研究を行ったことでマネジメント論に大きなインパクトを与えた。分析に偏りがちなマネジメント論に対して、ミンツバーグ教授は、サイエンス(分析)だけでなく、アート(直観や発想)、クラフト(経験)のバランスが求められると提唱し、分析偏重型のマネジメント論に新たな方向を見出した。日本では『戦略サファリ―戦略マネジメント・ガイドブック』(東洋経済新報社,1999年)、『MBAが会社を滅ぼす  マネジャーの正しい育て方』(日経BP社,2006年) などで反響を呼ぶ。

ミンツバーグ教授 公式HP  http://www.mintzberg.org/

WINセミナー

「WIN-Seminar 『バックキャスティング経営の本質』」(2015年3月開催)

いかにして持続可能な競争優位とブランド価値を新しい方法で創りだすか!?
バックキャスティング経営の本質と実践・成功事例を先進的取組を行っているスウェーデンの3名のリーダーよりご紹介します

 

「チクセントミハイ博士特別セミナー」(2014年11月WIN-seminar)

あなたも仕事でランナーズハイになれる!ビジネスにフローを取り入れ、楽しみと成長を同時に手に入れる方法

 

「チクセントミハイ博士特別セミナーレポート」( 2014年BCon Info12月号)

いきいきした仕事に必要な3つの「E」とは?

 

「タル・ベン・シャハー博士特別セミナー」(2013年12月WIN-seminar)

~ 働く喜び/充実した人生の実現 ~ 職場の生産性を向上させるポジティブ心理学


その他にも、各種公開講座やeラーニング、社内トレーナー支援などの手法も用いて、
組織・人材に関するあらゆる課題に対してサポートしてまいります。

  • 公開講座
  • eラーニング
  • 社内トレーナー支援
Norton/Pマーク
ページの上部へ