キヤノン株式会社

創造力・発想力は鍛えることができる!

人間尊重」「技術優先」「進取の気性」を企業DNAとして、常に社会に新しい提案をし続けるキヤノン株式会社(以下キヤノン)。
その技術に対する価値観と新しさを追求する姿勢は、IPO(Intellectual Property Owners Association)が発表する米国特許取得企業トップ300の中で毎年ベスト5に入り続けている日本企業であることからも、うかがうことができま す。
常に挑戦を続けている同社で、BConは継続的に「創造力開発講座(Innovative Thinking Seminar:以下ITS)」のお手伝いをさせていただいております。今回、ご担当の人材開発センター プロフェッショナル人材開発部 ビジネススキル開発課 課長 岡田 健太郎様にお話をお伺いしました。

キヤノンは企業DNAとして「人間尊重」を最初に掲げていますが、キヤノン・パーソンとして求められる人材像とその育成に関する考え方を教えてください

キヤノンには創業期から受け継がれている「三自の精神」があります。すなわち

自発 … 何事にも自ら進んで積極的に行う。

自治 … 自分自身を管理する。

自覚 … 自分が置かれている立場・役割・状況をよく認識する。

これが全社員の行動指針の原点です。

 

よく「最近の若い人」について、「大人しい」とか「言われたことや教えられたことはや る・できる」という評価をききます(自分も若いころは同じことを言われてきたと思いますが(笑))。特にキヤノン株式会社の社員は技術職が圧倒的多数で、 営業職などと違い社外の方との接点が多くありません。そのため、大人しく育ったり、ともすると「三自の精神」の「自発」が薄れてしまうかもしれません。ま た世代も変わり、考え方や価値観も変化してきています。しかし、「三自の精神」はキヤノンに働く者として、世代を越えて伝承すべき行動指針です。人材開発 センターは、この「三自の精神」を発揮できる人材をいかにして育成するか、を常に念頭において活動しています。

また、これは研修に限ったことではありませんが、成果を上げた人・チームには納得できる評価が与えられる実力主義、そして何よりも健康が大事であるという健康第一主義も「人間尊重」の大事な姿勢です。

ITSの導入背景、研修としての位置づけを教えてください

ITSはもともと異業種同士で共催していた研修メニューの一つでした。創造・発想する力を、天から与えられた才能ではなく「技法」としてとらえ、その力を磨くという考え方が面白いと思い、キヤノンの社内研修として10年程前から導入しました。
メーカーは、常にお客様のことを考えて商品やサービスを生み出していかねばなりません。新たな商品を生み出すためには新たな技術が必要です。キヤノンは常 に米国特許の取得企業の上位に入っていますが、我々のような技術集団にはそれを生み出すためにも創造力・発想力は不可欠です。

 

また、市場にはライバル企業が増えています。カメラ一つとっても精密機械メーカーに加え家電メーカーがライバルとなっており、商品のサイクルは「早く・安く」が必須になっています。キヤノンの国内デジカメ参入は後発だったのですが、そのような状況でも品質を最優先に考え、人材開発センタープロフェッショナル人財開発部門分類ビジネススキル開発課課長 岡田健太郎様お 客様のご利用中にトラブルが起きないよう、商品の安定性に細大の注力をしてきました。安全基準を厳しくしているため、商品として世に出すためには当然時間 もかかるのですが、そこにはメーカーとしてのプライドをかけています。
 
キヤノンの大事な柱の一つは光学、画像・映像の入り口であるレンズです。最近はほと んど見なくなりましたが、レンズ付きフィルム/使い切りカメラが流行した時、キヤノンは会社として大きな打撃を受け、私自身も非常に悔しい思いをしました。今でもその悔しさは忘れていませんが、あの商品によって「撮る楽しみ」を知った人が増えたと考えれば、マーケットが広がったと言えます。ITSの技法 でいうテクニックR(Reverse:逆転の発想)ですね。実際、少し前までは男の趣味というイメージが強かった一眼レフカメラですが、今では女性ユー ザーも増えています。また、若いお父さんやお母さんがお子様の成長の貴重なワンシーンを残すために、「ちょっといい」カメラとしてキヤノンの一眼レフをお 選びいただくことも増えています。

どのような方がITSを受講されていますか?

キヤノンの研修には必須コースと公募コースがあります。
ITSは公募コースで、創造・発想力を磨きたいと思う人なら誰でも参加できるようになっています。参加者は20代後半から30代前半の方が多いのですが、 部長クラスがご参加されることもあります。「どなたでもご参加ください」と言っていますし、創造・発想力を磨くのに役職や年齢は関係ないとも思っています が、さすがにそのクラスの方に応募していただくと、その向上心に思わず頭が下がります。
 

また、これはITSに限ったことではありませんが、公募コースは必須コースよりも幅広い年齢・部署の方にご参加いただいております。参加者はお互いに会うのは初めて、という方がほとんどですので、部門間や世代間のコミュニケーションの向上につながればと思っています。創造性開発ITSテキスト

ITSを受講された方の反応を教えてください

受講者からは、よく「革新的なアイディアを出すのは先天的な能力だと思っていたが、必ずしもそうではない」という感想をいただきます。
創造や発想は才能がある人がやるもの、と考えていてはいけないと思います。視点を変えれば誰でもできる、と気づくことが大事です。

また、グループでのディスカッションを通すことにより、創造のプロセスに「独創と共創」がある、つまり一人で考えるだけでなく人の意見を聞いたり誰かと話し合うことによって新たなものが生まれる、ということに気づくことも多いようです。

 

話は少し変わりますが、キヤノンでは2万人の社員が働いています。トップ方針が社員一人ひとりにまで非常に早く伝わる組織で、社員の私が申し上げるのも心苦しいのですが、チームや部門が集結して仕事をした時は本当に強い力を発揮すると思います。
ただし、組織が大きくなってくると「常識」が生まれてきます。良い常識もあれば、時代にフィットしなくなってしまった常識もあると思います。常識という 「箍(たが)」があると、それが足枷となってしまうこともありますので、それを外すためにも創造・発想力は欠かせないでしょう。

BCon、コンサルタントへの評価・期待することを教えてください

BConのコンサルタントは豊富な事例を交えながら研修を進めてくれるので、受講者にとってみると理解しやすいし興味を持てる内容になっていると思います。しかし、その点については他社の講師も同様で、どこのコンサルタント会社の講師もすばらしいと思います。
 

BConの優れた点は講師同士の連携が非常に取れていることです。例えば、同じコースを年間10回、20回と実施する場合、一人の講師で全て実施していた だく、ということはまずありません。回を重ねると内容を変更することもありますが、BConは講師が変わっても研修内容の変更点がちゃんと伝わっていま す。他社は契約の講師が多いのに対してBConは全員が正社員、ということに起因していると思いますが、主催者の立場で言わせていただくと、これは非常に ありがたいことです。講師も人間ですから急病にならないとも限らず、万が一の際にもバックアップがあるという安心感もあります。

 

キヤノンの売上の80%は海外で、ビジネスは既にグローバル化していますが、それに合わせて人間も更なるグローバル化をしていく必要があります。ITSは英語での開催もできると伺っていますが、グローバル展開をされているBConの今後の提案に期待します。

キヤノン株式会社(東京都)
カメラ、ビデオをはじめとする映像機器から事務機器、デジタルマルチメディア機器や半導体露光装置などを製造する、日本を代表する電気機器メーカー
HP:http://canon.jp/

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